てきぱきナースは振り返る|マンガ・おっとりナースとてきぱきナース【4】

患者さんの親子関係から思い出すことは…?

「山田さーんお加減どうですか?」患者さんのもとへ塩谷さんとあさひが訪ねました。「とっても気分がいいです」と笑顔の患者さん。「顔色もよさそうですね」と塩谷さんが言いました。すると付き添いの娘さんが「じゃあお母さん、また明日来るね」と言って帰る準備を始めました。

「明日はもうちょっと早く来てちょうだいね、わかった?」「うんわかった」と会話して娘さんは帰っていきました。「本当不愛想で気が利かない子でこまってるのよー」と山田さん。「でも毎日来てくれていい娘さんですね」塩谷さんが言いましたが、「いえいえ娘なんだから当然ですよ」と山田さん。

「そうですか…」「育てるの大変だったからこれくらいはねぇ」塩谷さんは山田さんの話を聞いて、誰かを思い出しました。

塩谷さんは(山田さんと話してるとうちの母親を少し思い出す)幼少期のことを思い出しました。「ママ~おトイレー」小さい頃の塩谷さんを連れて、塩谷さんの母親は友人と食事をしていました。「本当…仕事やめるんじゃなかったわ…」

「子供できたからしかたなくやめてやったけど…まだ続けてたらあんな男とすぐ別れられたのに」「でも娘ちゃんがいてくれてよかったと思うよ。娘って母親に味方してくれそうじゃん」「ああ…それはそうかも…」

「美月はママの味方だもんね。あなたは大きくなっても男になんか頼っちゃダメよ。ママとずーっと一緒にいようね」母親に言われた塩谷さん。

「お母さん今度三者面談があるんだけど…まだちょっと進路迷っててー」学生になった塩谷さんが母親に相談すると、「看護師なんてどう?お給料よさそうだし、ね、そうしよそうしよ」と言われました。

「そしたらお母さんお父さんと別れられるし、お母さんと2人暮らしできるねっ」と言われました。(お母さんは男に頼るなって言ってたけど、私に頼るのはいいんだね)塩谷さんは思いました。

(なりたいものも夢もなかったし言われるまま看護師になって。案外この仕事が向いていることがわかった。でもなんだか自分が母親の思い通りに生きているようで)

モヤモヤと考えましたが、(いかんいかん仕事中だ。忘れろ忘れろ)とパタパタと歩いていきました。

 

【著者プロフィール】

やまもとりえ@yamamotorie

漫画家、イラストレーター。

著書に『わたしが誰だかわかりましたか? 』、『わたしは家族がわからない』、『ねこでよければ』1~4巻、『Aさんの場合。』など。

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