全国初の「国際看護学部」誕生!海外の病院や空港検疫所での実習も|看護roo!ニュース

全国初の国際看護学部が誕生

2019年4月、全国で初めて「国際看護学部」が大手前大学(兵庫県西宮市)に開設されます。

 

訪日外国人や在留国人の増加に伴い、日本の病院でも外国人患者に接する機会が増えているため、グローバルな視野を持った看護師を育成するのが目的です。

 

海外の病院や関西空港の検疫所での実習も予定されており、異色のカリキュラムに注目が集まっています。

 

大学によると、この春の入学者は定員80人を超える見通しです。

 

 

国際看護学部ならではのカリキュラム

大手前大学国際看護学部の新学舎

国際看護学部の拠点となる大阪大手前キャンパス(大阪市中央区)の新学舎

 

国際看護学部では、通常の看護教育に加え、外国語やボディランゲージを駆使したグローバルコミュニケーション能力を身につける教育を4年かけて行っていく予定です。

 

語学教育は、「実践英語」「医療英語」をはじめ、「看護のための中国語」「看護のための韓国語」のほか、「やさしい日本語」も実施。

 

看護師として実践でコミュニケーションツールの一つとして語学を使いこなせるように、臨床現場での場面を想定したロールプレイも行います。

 

国際看護学部の特色/1年次:看護や英語の基礎をしっかりと身につける(阪神地区を基盤とした地域に定住する外国人への理解、
基本的な英語力やコミュニケーション能力を養う。)、2年次:訪日外国人への看護実習、専門知識を高める学習(訪日外国人への理解を深めるための実習を行う。
1年次の学びを基礎に、専門知識を深めていく。)、3年次:海外実習を経験して、実践力を養う(国内・国外の病院や助産所および訪問看護ステーション等での実習と国外
での実習を通して、看護の実践力と英語のコミュニケーション能力を養う。)、4年次:これまでに学んだ知識や技術を高めていく(これまでの学習を総括し、学生それぞれが学んできた知識や技術を
より専門的なレベルにまで高めていく。)

大手前大学国際看護学部のホームページを基に、看護roo!で作成

 

 

海外の病院や空港の検疫所など多様な実習先

国際看護学部の最大の特色は、日本の医療機関だけでなく、外国人支援センターや関西空港の検疫所、海外の医療機関など、実習先が多岐にわたること

 

1年次から地域の外国人支援センターなどで外国人との交流を図る場が設けられており、3年次には必修科目で海外実習があります。

 

海外の実習先は学術交流協定校などで、現地の学生と一緒に講義や演習を受け、病院での見学実習を行います。

 

また、4年次には選択科目で選抜された10人の学生を対象に、タイのチェンマイ大学病院で2週間の実習を予定。現地の看護師と一緒に患者を受け持ち、生活援助などの看護を行います。

 

さらに、関西空港の検疫所での防護服の着脱体験なども予定されています。

 

さまざまな実習先/海外実習(※学術交流協定校海外実習予定先)チェンマイ大学病院●タイ、Institute of Mental Health Hospital●シンガポール、Philippine General Hospital●フィリピン、慈済科技大学●台湾/外国人支援センター/空港検疫所/近隣病院

大手前大学国際看護学部のホームページを基に、看護roo!で作成

 

 

海外経験が豊富な教員が多い

また、海外での看護経験がある教員が多いのも国際看護学部の特徴です。

 

海外で看護師免許や学位を取得した教員、海外青年協力隊や専門家として途上国の支援にあたった教員、外国籍の教員など、海外の医療や多国籍文化に通じた教員が全体の約3分の1を占めています。

 

学部長に就任する鈴井江三子さんもその一人。イギリスのテムズバレー大学大学院で助産学修士課程を修了しています。

 

鈴井さんは、国際看護学の教育について次のように話します。

 

「流暢な英語を話すことのみに焦点を当てるのではなく、英語というツールを使って対象者と向き合い、相手の求めることを理解すること。日本語を母語としない対象者が、病気やけがで心身ともに弱っているときに、英語や、やさしい日本語で対応することができれば、対象者の不安な気持ちを和らげることができる」

 

 

日本の医療機関でも、外国人と接する機会が増えていく

2018年の1年間に日本を訪れた外国人は約3119万2000人。在留外国人(特別永住者を除く)は、約231万1000人に上ります(2018年6月末現在)。

 

日本の病院を受診する外国人患者は増えており、厚生労働省が2016年に行った実態調査によると、外来で約8割、入院で6割弱の病院が外国人患者を受け入れた経験があると回答しています。

 

医療機関での外国人患者の受け入れ状況(n=1710病院)/外来:あり79.7%、なし6.5%、把握していない13.5%、無回答0.2%、入院:あり58.5%、なし26.7%、把握していない14.1%、無回答0.6%

出典:医療機関における外国人旅行者及び在留外国人受入れ体制等の実態調査(厚生労働省)

 

2020年に東京オリンピック、2025年に大阪万博と、国際的なイベントが相次いで予定されており、今後、日本を訪れる外国人はますます増えていくとみられます。

 

外国人とのコミュニケーションに長けた看護師が活躍する場が広がっていくのではないでしょうか。

 

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

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(参考)

大手前大学国際看護学部

訪日外客数 2018年12月および年間推計値(日本政府観光局)

平成30年6月末現在における在留外国人数について(速報値)(法務省)

外国人患者受入れ体制に関する厚生労働省の取組み(厚生労働省)

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