医療従事者として宇宙開発に関わる| JAXAフライトサージャンインタビュー【3】
国際宇宙ステーション(ISS)で活躍する若田光一さんをはじめ、宇宙飛行士をサポートするフライトサージャン(航空宇宙医学専門医、以下FS)。三木猛生先生へのインタビュー第3回は、FSとしてのやりがいについて伺います。
Vol.3 医療従事者として宇宙開発に関わる
【Index】
一番のやりがいは「宇宙開発に携われること」
「一番やりがいを感じるのは、やはり『宇宙開発に携わっている』ということですね。
日本の宇宙開発が一歩一歩進んでいくのを、常にそばで見ていられる。特に、自分が関わったミッションが成功すると、それを強く実感することができます。『FSをやっていて良かった!』と思います」
最初は謎の「宇宙語」だった
現在はFSとして最先端で活躍する三木先生も、以前は外科医として臨床現場で働いていたそうです。
「私が初めて筑波宇宙センターに来たときには、周りの人が何を言っているか分からなかったですよ。会議に出たら宇宙分野特有の専門用語が飛び交っていて、それこそ宇宙語ですね。私はポカーンとしてるだけでした(笑)」
FSとしての仕事をスタートするためには、まず「航空宇宙医学」の専門知識を身につける必要があります。
とはいえ「航空宇宙医学」という分野は、日本の臨床現場で働いている限りはなかなか触れる機会がありません。
「JAXAのFSになる方の経歴はまちまちですが、採用前に航空宇宙医学の専門知識を持っている方はまずいません。日本にはその勉強をできるところがないので、アメリカ・オハイオ州にあるライト州立大学へ研修に行ったりします。そこは、航空宇宙医学のマスターコースを修了できる、世界で唯一の大学です。そうそう、ライト州立大学の『ライト』は、飛行機を発明したあの『ライト兄弟』ですよ」
さまざまな人と接する難しさと面白さ
JAXAでの仕事では、病院勤務と比べて多種多様な人たちと関わるため、医療従事者としては、独特の難しさがあると三木先生はいいます。
「病院で勤務をしていたときには、看護師さんにしても医師にしても医療業界の用語が通じましたし、簡単に意思疎通ができました。ところが、JAXAは宇宙開発がメインです。私の直属の上司は医師ですが、さらにその上司は医療職ではありません。また、JAXAの多くの方が理工系出身で、物理や化学の世界をベースに育っている人たちです。いわゆる異文化コミュニケーションのようなものです」
前提となっている知識や考え方が異なる中で、どのように物事を説明すればよいかという点については苦慮されるそうです。
「例えば宇宙飛行士の体調が悪くても、大したことがなければ、我々は『ちょっと様子を見ましょう』という、曖昧さを残した答えを出します。でもそうした考え方や、文化は、宇宙開発に携わる理工系の人たちには受け入れられないことが多いです。『今後この宇宙飛行士の体調はどのように経過し、どれぐらいのオプションがあって、それにはどのような答え(結果)があり、どのような対応をすべきなのか』というようなことを細かく要求されたりします。こうした文化の違いがある中で、どう説明するかついては、やはり難しさやつらさもあります」
他方、その難しさ、つらさ自体が面白さでもあると三木先生はいいます。
「こういうつらさがあるということ自体、病院から出てこの世界に来なければ分からないことですよね。つらいこと、難しいことはあるけれど、克服したときにはそれ自体が喜びになります。つらさは面白さでもあるわけです」
壮大な「宇宙開発」に携わる醍醐味と、さまざまな国・職種の人たちと関わる面白さ。臨床現場では味わえないやりがいですね。
さまざまな職種の連携により、宇宙飛行士のサポートにあたっているFSと宇宙飛行士健康管理グループの皆さん。宇宙という謎多き世界へ飛び立つ宇宙飛行士にとっては、この上なく心強い存在のはずです。
ISSで活躍する若田光一宇宙飛行士は、来年の3月から日本人初のコマンダー(船長)になり、5月までISSに滞在予定ですが、その滞在期間中、宇宙から見た地球の美しい映像をTwitter等で私たちに見せてくれています。その映像も、医療面からサポートするFSをはじめ、各分野のスペシャリストの力が集結した成果のひとつ。そう思うと、感動もひとしおではないでしょうか。
【宇宙飛行士を支える医療職・JAXA『フライトサージャン』インタビュー】
Vol.3 医療従事者として宇宙開発に関わるということ
取材協力:JAXA 筑波宇宙センター
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