キャサリン妃の出産病院はどんなところ?英国の診療事情

【ナース知っ得ニュース 2015/05/06】

 

英国のキャサリン妃が、現地時間5月2日の夕方に女児を出産し、約9時間半後にロンドンのセント・メアリー病院を退院しました。この病院は、キャサリン妃が2013年7月にジョージ王子を産み、故・ダイアナ元皇太子妃もウィリアム王子とヘンリー王子を産んだことでも知られています。

キャサリン妃が出産したのは、1泊約110万円のスイートルームだったそうです。

 

英国:キャサリン妃と王女が退院…出産から9時間半(毎日新聞)

 

ロンドン セント・メアリー病院

photo by Enric likes Funk ;)

 

1泊6,000ポンドのスイートルームで出産

このたび誕生した王女の祖母であるダイアナ元皇太子妃が、ウィリアム王子とヘンリー王子を産んだことでも知られているセント・メアリー病院は、ロンドンのパディントン地区にある病院です。

キャサリン妃が入院、出産したのは、セント・メアリー病院のスイートルーム。

婦人科医、小児科医、助産婦、看護師、授乳の専門コンサルタント、保母などが常時スタンバイして、万全の準備が整えられた状態で出産ができます。

料金は出産費用を含め1泊当たり6,000ポンド(約110万円)。ちなみに今回は第2子の出産だったため、10%割引になったそうです。

 

大主教が出産に立ちあい、閣僚が確認した慣習

キャサリン妃の第1子ジョージ王子も2013年7月にこの病院で産まれ、チャールズ皇太子の妹であるアン王女、エリザベス女王の従弟夫妻も出産で利用した、英王室にゆかりの深い歴史があります。

 

今回はウィリアム王子のみが出産に立ちあいましたが、かつては、英国王室の出産には、証人として内務相や英国国教会のカンタベリー大主教らが立ちあうのが慣例だったそう。

また主要閣僚も控え、産声を聞くことで子どもがすり替えられるのを防いだとも言われています。

 

時代とともに慣習は変わり、王位継承者を外部の病院で産んだのはダイアナ元皇太子妃が初めてでした。

 

英国の診療事情―国営総合病院の診療は1年待ち?

セント・メアリー病院は、英国の医療制度のうち、国営健康サービス「NHS(National Health Service)」のもとに運営されています。

 

英国の病院には、国営保健サービス(National Health Service、NHS)と、プライベート(私立)医療とがあり、前者は全額国費でまかなわれている病院です。救急医療センターや救急車の利用の他、病気やケガ、出産など、基本的に無料で利用できます。

なお、キャサリン妃の出産はプライベート医療を利用したため、費用が発生しています。

 

 

NHSで診療を受ける場合、まずGP(General Practitioner)というかかりつけ医師の診察を受けるのが一般的で、その後、検査が必要な場合や妊娠の場合は、NHSの総合病院などに紹介されます。

 

しかしながら、NHSの病院は予算や人手不足から、緊急時以外は長時間の順番待ちが必要になり、長い場合、診療までに1年以上の年月を要することもあるともいわれています。

 

(参考)

【キャサリン妃出産】入院病室は1泊84万円(産経新聞)

キャサリン妃、出産費用はお得意様ディスカウント!(NewsWalker)

キャサリン妃が出産入院 第2子の誕生間近(BLOGOS)

英国の医療制度―NHSとプライベート(在英国日本国大使館)

 

※入院費について、掲載に誤りがあったため修正いたしました。(2015/5/7)

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