最終更新日 2018/02/01

痛風

痛風とは・・・

痛風(つうふう、gout)とは、尿酸という物質が体内(主に関節部分)に析出することで引き起こされた関節炎のことである。風が当たるなどのわずかな刺激でも強い痛みが生じるということから「痛風」と呼ばれる。

【原因】
体内に蓄積しすぎた尿酸が関節に析出して炎症を起こすのが痛風である。体内の尿酸が多い人、つまり高尿酸血症の人に痛風は生じやすい
体内の尿酸の産生経路としては、食事など外部から摂取される分(外因性)と自らの細胞が生命活動を行った結果、産生される分(内因性)に大別される。

外因性に尿酸が増える原因としては、主に食生活が関与している。一般的に、肉類など動物性食品には尿酸の原料となるプリン体が多く含まれており、尿酸値の高い人は肉類を控えるようにと言われるのはこのためである。また、肥満や飲酒は体内での尿酸産生を増やし、尿中への尿酸排泄も阻害する働きがある。ただ、高尿酸血症の人すべてが痛風を発症するわけではない。高尿酸血症の人に何らかのきっかけが加わり痛風が発症すると考えられてはいるが、それが何なのかはいまだにはっきりしていない。一般的によく言われるのは、脱水などによる急激な尿酸値の変動、外傷などの物理的な刺激、過度な運動、寒冷暴露、飲酒が挙げられる。

内因性に尿酸産生が過剰になるものとして、過剰な運動による横紋筋融解、悪性腫瘍などが挙げられる。

【症状】
激しい関節の痛みと発赤、腫脹、熱感などがある。
有名な好発部位としては母趾MP関節(足の親指の付け根)がある。この他にも、足首や足の甲、手首や肘など比較的末梢の関節に生じる可能性がある。
痛み自体は24時間以内にピークに達し、10~14日程度で自然消失することが多い。中には、発作の前兆として患部の鈍痛や違和感を覚える人もいる。

【治療】
痛風の治療は予兆期に行う発作の予防と発作期に行う対症療法に大別される。
1)コルヒチン
痛風発作が生じる前に予兆(患部の鈍痛や違和感)を自覚する人もいる。その際に使用することで発作を予防できることがある。
2)NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛薬)
発作期に行う対症療法で最もよく使われる。
3)副腎皮質ステロイド
NSAIDsが使用できない患者の発作期に使用される。
痛風の背景にある高尿酸血症の治療薬の中に血中尿酸値を下げるものもあるが、発作期に使用すると発作を増悪させる恐れがあるために使用しない。

執筆: 野浪 豪

神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科 救命救急センター

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