最終更新日 2018/08/06

リンパ節

リンパ節とは・・・

リンパ節(りんぱせつ、lymph node)とは、免疫器官の一つで、1cm以下の大きさでそら豆のような形状をしている。リンパ管のところどころにあり、全身に存在している。主な働きは、リンパ流に乗って流れてきた異物を捕捉し、血液中に入るのを防ぐことや、免疫細胞の移動・反応の場となること、リンパ液の濃縮などを行うことである。

■リンパ節内の通過経路
異物と接触した樹状細胞などの抗原を提示する細胞は、輸入リンパ管を通ってリンパ節内部へと到達し、リンパ濾胞(りんぱろほう)にあるB細胞傍皮質にあるT細胞などの免疫細胞に抗原を提示することで、免疫を賦活(活性化)する。その後、髄質や輸出リンパ管を通過し、静脈へ還流する。

■リンパ組織が多く集まる臓器
リンパ組織が多く集まる臓器としては、扁桃、脾臓、腸管などがある。

■がん細胞との関係
がん細胞は、血流やリンパ流に乗る、あるいは直接浸潤することで広がる。中でもリンパ流を理解することは、治療範囲を決める上で重要となる。各臓器には所属リンパ節があり、がんがリンパ節に転移する場合の最初に広がるリンパ節群である。その中でも、転移する一番近いリンパ節をセンチネルリンパ節と呼ぶ。例えば、乳がんではセンチネルリンパ節が分かっているので、術中に転移の有無を確認することで、リンパ節切除の範囲を決めることができる。

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