最終更新日 2019/09/30

シャント機能不全

シャント機能不全とは・・・

シャント機能不全(しゃんときのうふぜん)とは、病気の治療のため、人工的につないだ血管や体液を流すためのチューブが、つまったり漏れたりするなど、必要な働きをしていない状態のことを指す。シャント術は、血液透析患者や水頭症患者などを対象に行われる。

【血液透析とシャント機能不全】
腎不全患者に対して行われる透析には血液透析と腹膜透析の2種類がある。血液透析を行うためには、静脈に十分な血液が流れるように、動脈と静脈をつなぎ合わせる内シャント手術が行われる。

・透析のたびにシャント血管に注射針を刺すため、シャントは次第に細くもろくなりシャント機能不全に陥る。この場合は、別のシャントを作るか、シャント内にバルーンカテーテルを入れる(シャントPTA)などの処置が行われる。

【水頭症とシャント機能不全】
髄液の吸収や循環が阻害され、脳髄液によって脳室が肥大してしまう病気を水頭症という。治療には、脳髄液を腹腔などに流すためのシャント術が行われる。

・何らかの原因でシャント機能不全が起きると、水頭症は再び悪化する。術後数週間から数年の間に生じる可能性があり、場合によってはシャントシステムの入れ替えが必要となる。

 

引用参考文献
1)水頭症.聖マリアンナ医科大学 脳神経外科学.

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