最終更新日 2019/01/23

体位変換

体位変換とは・・・

体位変換(たいいへんかん)とは、患者の体位を、ある体位から別の体位へ変える援助である。臨床では「体交」と呼ばれることも多い。ADL(日常生活動作)援助の一環として行なわれる場合と、診断や治療、検査を目的に行なわれる場合がある。

 

ADL援助の一環の体位変換

運動機能障害や疼痛などが原因で、患者が自ら体位を変えることができない場合、褥瘡や静脈血栓症などの問題が生じやすい。そのため、他動的に体位を変える援助が必要になる。約2時間ごとの変換が目安といわれる。

 

診断や治療、検査の体位変換

患者の体位を調整することで、重力を利用した排痰やドレナージを行う方法がある(体位排痰法、体位ドレナージ)。また、陰部診察などに用いるシムス位、直腸肛門診察などの膝胸位や截石位(砕石位、切石位)、骨盤腔内手術などのトレンデレンブルグ体位(骨盤高位)は、ADL援助としては行なわれない特殊な体位である。

 

体位変換のリスク

体位を大きく変える場合は、患者の呼吸・循環機能が著しく変動して悪影響を及ぼすおそれがあり、注意を払う必要がある。また、看護者の技術不足や、患者の身体が大きい場合には、転倒・転落を防ぐため、複数人で実施する。エネルギー消費が少なく、安定性と効率性のよい動作を行なえるボディメカニクスを用いるとよい。

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