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2014年08月03日

化粧でオムツが取れた?注目の代替医療『メイクセラピー』講義潜入レポート

代替医療として注目されている「メイクセラピー」を知っていますか?

 

医療における「メイク」というと、エンゼルメイクを思い浮かべる方が多いかもしれません。

もちろんそれも、メイクセラピーのひとつです。

 

でも『メイク』で『セラピー』って具体的にどういうこと?

このメイクセラピーの授業があると聞いて、日本保健医療大学(埼玉県幸手市)にうかがうことに。

授業は熊坂隆行教授(成人看護学)の『成人看護学演習』最後の講義として、60名強の2年生が受講しました。

 

講師はメイクセラピーを用いたサロンを開業している、看護師でフェイシャルプランナーの豊永純子さん。看護roo!ステキナース研究所では、『ナースのお悩み解決メイク塾』コラムを連載中です。

 

さっそく授業に潜入してみましょう。

 

大学でのメイクセラピー講義|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

化粧によるメンタルケア=メイクセラピー

メイクセラピーとは、心理カウンセリングの技法とメイクを組み合わせた化粧療法のこと。化粧によって気分をリラックスさせたり高揚させたりすることで、メンタルケアの効果をねらうものです。

 

たとえばエンゼルメイクも、メイクセラピーのひとつ。ご家族が悲しみを受け入れ、癒すことで『死を受け入れる』ことの一助になります。

そのほか、手術跡や火傷痕など、皮膚変色をカバーする『カバーメイク』というアプローチも、化粧品メーカーなどの企業や医療施設が協力して実践しています。

 

化粧療法についてはさまざまな研究も行われています。1994年の研究では、徳島で介護施設の利用者さんに対してメイクを行ったところ、「化粧をすることでオムツが取れた、笑顔になりコミュニケーションができるようになった」という報告もあるそうです。

 

 

重度の認知症患者さんが笑顔を取り戻す瞬間

豊永さん自身が行っているプロジェクトも紹介されました。

 

「介護施設の利用者さんにメイクを施し、そのご家族に写真をプレゼントするプロジェクトをしたときの写真です。

この方は、重度の認知症患者さんです。いつもは会話もままならず、笑顔も見られません。」

 

という言葉に、教室からはどよめきが起こりました。

映し出されたのは、活き活きした笑顔の写真だったからです。

 

重度の認知症患者さんに化粧を施すと笑顔が戻り、会話もできるように|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

「そうなんです。私たちが伺う日はお化粧をするということだけはわかるらしく、その日は笑顔になってくれる。お化粧するんだ、と思うだけでも表情が変わるんですね。」

 

遺族のメンタルケアの側面も

メイクアップした写真を、後日患者さんが亡くなった際に遺影として使ったという話もよく聞くそうです。

 

「ご家族の方が、『あの顔を遺せてよかった』『元気な頃のことを思い出せる』などと言ってくださっていたという話を施設の方からお聞きしました。メイクセラピーの効果は、ご本人に喜んでもらえるだけでなく、ご家族への癒しにも大きな意味を持っているんですね。」

 

認知症専門棟でのメイクセラピー|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

自分の顔で効果を実感する

メイクは、患者さんだけではなく看護師自身のメンタルにも効果があります。

講義の後半では、学生さん自身がそれぞれメイクを施してみる、という実習を行いました。

 

『どんな看護師になりたいか?』を考えてみてください。

たとえば『頼りがいのある看護師になりたい』と思うなら、そう見える顔になるためにはどうしたらいいかを考えて、自分でメイクをしてみてください。」

 

講師の豊永さんによれば、なりたい看護師像に近づくために、まずは『自分を装う』ことで、メンタルが変わっていくのだそうです。

 

自分の顔にメイクを施すことで気持ちが変わる|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

デモンストレーションで登場したのは、『優しい看護師さんに見られたい』という学生さん。

明るく親しみやすいメイクとして、肌色を明るくするベースメイク・優しい顔をつくる眉の描きかた・チークの入れ方をレクチャー。

半顔だけメイクを施して見せると、見ていた学生からは「たしかに変わってる!」との声が。

 

半顔だけ「優しい看護師」になるべくメイクアップ|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

豊永さんは

「学生さんたちに、メイクの意味がどれだけ伝わったかはわからないけれど、実際にメイク道具に触って、やってみた体験を、例えば臨床でエンゼルメイクをするときに思い出してくれたらいいですね」

といいます。

 

受講した学生さんからは、

「女性としても、看護師としてもとても勉強になりました。」

「メイクにこんな効果があるって知らなかったことが知れて勉強になりました。」

などの感想が聞かれました。

 

【取材協力】

日本保健医療大学

熊坂隆行教授 日本保健医療大学教授(成人看護学)
著書に『アニマルセラピー―動物介在看護の現状と展望』等。

豊永純子さん 看護師・フェイシャルプランナー

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コメント一覧(55)

55匿名2014年09月12日 15時16分

身だしなみを整えるって大切なんですね。

54匿名2014年08月17日 22時46分

すごいなぁ。

53なつ2014年08月06日 12時50分

素敵な取り組みですね
うちにもきてほしいです

52匿名2014年08月04日 23時53分

女性は綺麗でいたいよね

51匿名2014年08月04日 19時09分

お祖母ちゃんにもメイクしてあげたかった

50匿名2014年08月04日 18時59分

なるほど

49匿名2014年08月04日 17時44分

化粧効果ってすごいんですね!

48匿名2014年08月04日 16時41分

勉強になりました。

47匿名2014年08月04日 15時28分

ほぉー

46匿名2014年08月04日 14時45分

すごい

45匿名2014年08月04日 03時33分

施設ナースです。入居者さんにメイクできたらなぁと思います。

44匿名2014年08月04日 01時53分

すてき

43匿名2014年08月03日 21時56分

身だしなみとオシャレを兼ねていいですね

42匿名2014年08月03日 19時13分

メイクセラピーいいですね

41匿名2014年08月03日 17時38分

歳をとっても女を忘れずにいたいものですものね

40匿名2014年08月03日 16時12分

へぇ

39匿名2014年08月03日 14時50分

メイクしないからなー

38匿名2014年08月03日 12時58分

メイクするってたのしいですものね〓(^o^)勉強になりました!

37匿名2014年08月03日 12時54分

ワンダフル

36匿名2014年08月03日 12時54分

心理面は身体面にいい影響出ますね

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  • 1.白血球や血小板減少は、抗菌薬による骨髄抑制が原因と考えられるため、再度、VCMに変更するなど、他剤へ変更することを検討する。
  • 2.貧血傾向は、抗菌薬投与による腎機能障害から来る、腎性貧血であるため、医師と相談し、腎性貧血の治療を実施してもらう。
  • 3.LZDは臓器移行性が最も良いため、白血球減少や血小板減少、貧血に対し治療を行いながら使い続ける。
  • 4.解熱と炎症所見も改善していることから、抗菌薬を中止とし経過を見る。
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