発熱性好中球減少症とは

(『キャラ勉!抗菌薬データ』より転載)

 

〈目次〉

 

発熱性好中球減少症の原因・症状

発熱性好中球減少症とはがん化学療法などの好中球を減少させる治療により、好中球が減少し、発熱している状態を示します。消化管や抗がん剤により障害された粘膜、気道、血管内カテーテルなどの刺入部より緑膿菌などのグラム陰性桿菌、MRSA などのグラム陽性球菌、真菌などが侵入し、発症します。
末梢血中の好中球が500/μL 未満、もしくは48 時間以内に500/μL 未満への低下が予想され、かつ腋窩体温が37.5 ℃以上の場合と定義されています。重症例や高齢者ではリスクが高いため、広域抗菌薬が選択され、3〜5 日ごとに評価を繰り返しながら投与します。

 

発熱性好中球減少症の原因菌

  • グラム陰性桿菌(緑膿菌等)
  • グラム陽性球菌(MRSA、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌等)
  • 真菌(カンジダ属等)

 

(左から:グラム陽性球菌、グラム陽性桿菌、グラム陰性球菌)

 

 

(左から:グラム陰性桿菌、嫌気性菌、定型細菌)

 

 

(左から:その他、ウイルス真菌

 

発熱性好中球減少症によく使われる薬

注射薬

 

(左からピペラシリン・タゾバクタム、セフェピム、メロペネム)

 

memo注意

好中球が減少した患者で発熱した場合は重篤な感染症を併発している可能性が高く、緊急事態として早急な対応が必要となる病態です。

 

内服薬

 

(左からアモキシシリン・クラブラン酸レボフロキサシン

 

memo

赤字で薬剤名を書かれた半透明のキャラクターは添付文書で適応外使用となる薬剤

 

併用薬

 

よく使われる薬(第2章より1剤):セフェピム(p.70-71)

 


[著者Profile]

黒山 政一(くろやま まさかず)
北里大学病院 薬剤部長/薬剤師/医学博士
1676年、東京薬科大学薬学部を卒業し、北里大学病院薬剤部に入職。1991年、医学博士号を取得。2003年、北里大学病院薬剤部長、現在に至る。

 

小原 美江(こはら はるえ)
北里大学東病院 薬剤部/薬剤師
1998年、北里大学大学院薬学研究科修士課程を修了し、北里大学東病院薬剤部に入職。現在に至る。

 

村木 優一(むらき ゆういち)
京都薬科大学 臨床薬剤疫学分野 教授/薬剤師/医学博士 1999年、京都薬科大学薬学部を卒業、2001年、同大修士課程を修了し、三重大学医学部付属病院薬剤部に入職。2010年、医学博士号を取得。2011年米国留学後、2013年より副薬剤部長。2017年、京都薬科大学薬学部 臨床薬剤疫学分野 教授に着任。現在に至る。

 

*略歴は掲載時のものです。

 


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[出典] 『キャラ勉!抗菌薬データ』 羊土社

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