脳にはどれくらいの量の血液が送られているの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「脳と血液」に関するQ&Aです。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
脳にはどれくらいの量の血液が送られているの?
脳は覚醒時でも睡眠時でも、常に一定の代謝活動を行っているので、血液を大量に必要とする臓器です。
脳が必要とする血液量は、脳組織100gに対して1分当たり50〜60mL、脳全体では1分当たり800mL前後です。1分当たりの心拍出量が約4.5Lですから、脳に流れ込んでいる血液量は心拍出量の1/5〜1/6にも達します。
脳の重さは体重のわずか2%程度ですから、大変な大食いということになります。 脳に流れ込んだ血液の分布を見てみると、大脳髄質よりも大脳皮質のほうが3〜4倍も血液を必要としており、大脳皮質のなかでは前頭葉が最も血液を消費しています。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版