2018/08/18 のクイズ
在胎週数28週の児が出生しました。出生直後より呼吸状態が安定しないため、分娩室でFiO2(吸入酸素濃度)値40%、CPAP(持続的気道陽圧)5~6cmH2Oで管理しています。しかし、酸素飽和度は80%台から上昇を認めず、著明な陥没呼吸が見られ、鼻翼呼吸、多呼吸、チアノーゼ、呻吟も出現しています。体温に留意しながらCPAPを行っていますが、この後に実施すべき処置は以下のうちどれでしょうか?
- 1. このままCPAPを続け、動脈血ガス分析を行い、呼吸状態を評価する。
- 2. 適切な酸素飽和度になるよう、FiO2値とCPAPの圧を調節後、マスク&バッグによる用手人工換気へと切り替える。
- 3. 気管挿管後、NICUへ移動し、マイクロバブルテストと胸部X線写真撮影後に呼吸窮迫症候群と診断してから、サーファクタント投与を行う。
- 4. 気管挿管し、直ちにサーファクタント投与を行う。
挑戦者3472人 正解率21%
サーファクタントは、在胎28週ごろから肺胞内に分泌されますが、この症例の児は在胎週数28週であるため、分泌が不足している状態です。さらに呼吸窮迫症候群の主要症状である、陥没呼吸、多呼吸、チアノーゼ、呻吟を認めています。呼吸障害のある児に、できるだけ早期にサーファクタントを投与することは、呼吸窮迫症候群と診断してからの投与に比べて、呼吸窮迫症候群の発症率や死亡率を低下させるだけでなく、気胸、間質性肺気腫、気管支肺異形成症などの合併症を低下させることが報告されています1)。最初にCPAP(持続的気道陽圧)を行い、それでも呼吸を維持できなければ、気管挿管後、直ちにサーファクタント投与を行うことが望ましいでしょう。この症例では、すでに酸素投与を行い、CPAPを行った状態でも改善がみられていません。また、在胎週数28週であることから、サーファクタントが不足している状態であるため、直ちに気管挿管して、サーファクタント投与を行います。
- 1. このままCPAPを続け、動脈血ガス分析を行い、呼吸状態を評価する。
- 不正解
- 2. 適切な酸素飽和度になるよう、FiO2値とCPAPの圧を調節後、マスク&バッグによる用手人工換気へと切り替える。
- 不正解
- 3. 気管挿管後、NICUへ移動し、マイクロバブルテストと胸部X線写真撮影後に呼吸窮迫症候群と診断してから、サーファクタント投与を行う。
- 不正解
- 4. 気管挿管し、直ちにサーファクタント投与を行う。
- 正解
引用参考文献など
1)近藤乾.五十嵐隆監.新生児疾患 新生児呼吸管理.ガイドラインと最新文献による小児科学レビュー 2016-‘17.総合医学社,2016,236-243.
2)仁志田博司.新生児学入門.第4版,医学書院,2012,439p.
3)細野茂春監.日本版救急蘇生ガイドライン2015に基づく 新生児蘇生法テキスト.第3版,メジカルビュー社,2016,147p.
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