2017/11/17 のクイズ
- 1. 「咳が出た時にこの容器に痰をいれてください」と説明する。
- 2. 「痰を取る前には必ず水道水でうがいを行い、口腔の雑菌を洗い流した後に痰をこの容器に入れてください」と説明する。
- 3. 「培養の検査なのでうがい薬でうがいをしてから痰を出してこの容器に入れてください」と説明する。
- 4. 「口腔から出した痰であれば検査ができるので、容器に入れてください」と説明する。
挑戦者4157人 正解率38%
- 1. 「咳が出た時にこの容器に痰をいれてください」と説明する。
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不正解
この選択肢は誤りです。喀痰培養検査で最も重要なことは、口腔常在菌の混入が少ない膿性の喀痰を採取することです。口腔には、未同定の細菌を含め約700種の常在細菌が生息しているといわれています。これは、腸内フローラに匹敵するほどの数です。この選択肢の説明だけでは、鼻汁や唾液、口腔常在菌が混入する可能性があり、起炎微生物の特定が困難です。相手の理解に応じた補足説明が必要です。
- 2. 「痰を取る前には必ず水道水でうがいを行い、口腔の雑菌を洗い流した後に痰をこの容器に入れてください」と説明する。
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正解
この説明が正解です。口腔の常在細菌の主な生息部位は、歯や歯肉溝に形成されている歯垢で、1g中に1,000億、唾液からも億単位の細菌が検出されます。特に歯肉溝は嫌気的状態となり、唾液中に偏性嫌気性菌が検出されます。そのため、患者さんには、検体採取前に水道水で数回含嗽をしてもらうことが重要です。歯磨きでもいいでしょう。また、義歯を使用されている場合には外した状態で採取します。
- 3. 「培養の検査なのでうがい薬でうがいをしてから痰を出してこの容器に入れてください」と説明する。
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不正解
この選択肢は誤りです。イソジン®などのうがい薬には、細菌や真菌、ウイルスに働きかけ殺菌効果を発揮するポビドンヨードが含まれています。喀痰の細菌培養検査は、下気道の感染や肺感染症の起炎菌の特定が目的です。そのため、うがい薬を使用後に痰喀出をした場合、薬剤が混入し、原因菌の発育が抑制され診断価値が下がる可能性があります。うがいは水道水のみでの含嗽にするよう説明しましょう。
- 4. 「口腔から出した痰であれば検査ができるので、容器に入れてください」と説明する。
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不正解
この選択肢は誤りです。たとえ口腔から出た痰でも、唾液や鼻汁などの混入が多いと、検出された菌を病原菌か口腔常在菌かを区別することが困難となり、診断価値が下がります。肉眼的に明らかな唾液様検体の場合、可能な限り再採取します。痰の自己喀出が困難な場合、生理食塩水や高張食塩水をネブライザーで吸入すると喀出されやすくなります。
引用参考文献など
1)諏訪部章.ナースが行う検査手技 どうする?なぜする?Q&A.照林社,2016,p75.
2)株式会社医学生物学研究所ホームページ.腸内細菌・口腔細菌・皮膚常在菌.(2016年11月閲覧).
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