それでも夫を支えたい…ママナースの想い|マンガ・ママナースもも子の今日もバタバタ日誌(52)

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夫との出会いを思い出すと、今とのギャップが大きくなってきて…

夫との出会いを同僚の松本さんに話したもも子。「…というわけで、焼肉のせいでウッカリつきあっちまったわけですが、当時はとてもいい人で、仕事も真面目にこなして信頼できる人だったの…」と思い出して告げました。

もも子の話を聞いて、「でも、そのいとこさんを思うと、小説家の夢を実現させたいのも仕方ないかもね…」と少し納得した松本さん。でも『私のこと最初はあんなリスペクトして理解してくれてたのに。今の私は夫の夢をかなえるための道具だと思われてる気がする…。』ともも子はなかなか納得できませんでした。

しかし、もも子は家に戻ったとき、一生懸命にパソコンにむかう夫の姿を見て、『でも…それが本当に夫が心から望んだことなら、あの亡くなったいとこさんの分も精一杯生きるってことなら…。』と夫を理解しようとします。

そして、『我慢して支えてあげたい気持ちもある。』と考えるのでした。後日、仕事場で「フフフフー」と機嫌よく笑うもも子。同僚たちには「おいしい物でも食べた?」「今から食べるんですよね」と機嫌の理由を聞きましたが、どれも食に関することばかり。もも子は、そんな同僚たちに「人を食欲の鬼のように…」と少しふてくされました。

そのころ、仕事を終えた草壁先生は、『今日は当直もないし…不安定な患者さんもいないし、たまには気分転換に外食しよう。』と思いました。そして、以前もも子が焼肉好きと言っていたのを聞いたこともあり、焼肉を食べたいとひらめくのでした。

 草壁先生は、『以前皆でごはんに行こうと誘ってくれたし、今度皆を誘ってみようかなー。もも子さん、喜ぶんだろうな…』ともも子の喜んだ姿を想像して、クスッと笑いました。その時、「今日、夫の原稿が終わるの!」というもも子の声が耳に入りました。

「だからようやく一緒にごはんが食べれるんだー」と嬉しそうなもも子の声を聞いた草壁先生は、複雑に立ち尽くし、そして黙ってその場を立ち去ったのでした。

草壁先生は、そのまま誰もいない部屋まで移動すると、壁に向かってガクッとしゃがみ込み、動けず気がつけば15分も経ってしまいました。

うなだれながら『な、何この気持ち…』と動揺しました。胸がキューンとなる現象が何なのか気づかないまま、『消化器のドクターいるかな…?』と思う鈍感な草壁先生なのでした。

 

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【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

 

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