罵声と涙|〈マンガ〉モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~【4】

スタッフたちが、金田さんへの対応を巡って悪循環に陥っている時、金田さんの旦那さんが亡くなってしまうという事件が起きて…。

(▶これまでのお話

 

マンガ・モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~

Vol.4 罵声と涙

私は、金田さんに少し怒ってしまったことをモヤモヤと悩んでいましたが、3日後、金田さんに会ってみると気にしている様子もなく、いつも通りの金田さんでした。その頃、介護士を中心にスタッフ達の金田さんへの対応が、だんだんとキツくなっていたようです。

 

金田さんに対して、キツく当たってしまうスタッフ達の気持ちも理解できましたが、こうして悪循環にハマっていることをわかっていても、誰も止めることは出来ませんでした。金田さんの罵倒はエスカレートし、時には他の患者さんの悪口さえ言っているのでした。スタッフの中には、私も含め施設を辞めてしまおうかという声も聞こえてくるほどで、さらに施設長やケアマネさんは、金田さんに違う施設に移ってもらうことも考えていました。

 

すると今度はケアマネさんを標的として罵倒が始まりました。元介護士であるケアマネさんが食事介助をしていると、日焼けでそばかすやシミができている腕を見て「汚らしい!!アトピーでしょ!!」「そんな汚い手で私に食事介助しないで!!」「あんたは失格ね!!」とひどすぎる罵倒をするのでした。

 

金田さんに罵倒されたケアマネさんはひどく落ち込んでおり、「病気だから」「患者だから」といって許される発言のレベルを超えていました。そんな泥沼の中、昨日急に自宅で倒れてしまった金田さんの旦那さんが、亡くなるという事件が起きました。金田さんの旦那さんは、暴言を吐く奥さんのこといつもペコペコ謝って回るような優しい方でした。夕食の時間になり、私は金田さんを迎えに行くと涙を流す金田さんがいました。

 

それは初めてみる金田さんの涙でした。

 

(編集部注)

この物語は、事実を基にしたフィクションです。関係者に合意を得たうえで、プライバシー保護に十分配慮して創作しています。

 


【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

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