強烈な第一印象|〈マンガ〉モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~【2】

対応に苦慮した患者、金田さんとの出会いについて語られます。

(▶これまでのお話

 

マンガ・モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~

Vol.2 強烈な第一印象

漫画家でもあり看護師でもある「私」、広田奈都美。過去に経験した困った患者さんとの出来事を話始めました。半年前、私が勤める病院に、有名病院の師長もされたすごい方が患者として入ってくることになりました。すごい先輩が来るなんて、いろいろ教えてもらって勉強しようと考えていました。しかし、それは私が思っているような方とは違いました…。

 

見ただけで、目の前にいる方が元看護師の金田さんだとわかりました。なぜかナースにだけ分かるナース然としたオーラがにじみ出ていたからです。私が自己紹介をすると、金田さんは突然、「よかった。私は介護士が嫌いなの。だからあなたがやって。ベッドに行きたいの」と言い出します。同僚の介護士からも「元看護師だけあって介護士より看護師の方がいいっていうの。任せてもよい?」と言われ、私はあっけにとられながら、金田さんのベッド移乗を手伝うことになりました。

 

金田さんを抱き上げると、病気で全身に力が入らなくて、こちらに体を預けてしまうため、とても重いと驚きました。これは大変だ…と思ったのもつかの間、金田さんから「体を上にあげて。」「ティッシュは横。」「水を飲みたい。」等々用事を頼まれ、こんな風に細かいやりとりが続きました。

 

あっという間に20~30分経ち、他のスタッフに呼ばれたので、部屋を離れようとしたとき、金田さんから「あなたはどこで働いていたの?学校はどちら?」と質問を受けました。私が答えると「あなたも優しいのね」と金子さんは意味深につぶやきました。私はどういう意味なんだろう…と思いつつ、自分を呼んだスタッフのところへ向かいました。スタッフに声をかけると、「つかまってたみたいだからわざと呼んだのよ。金田さんは、ずっと用事を言いつけて離さないから仕事にならないのよ。」と打ち明けられます。

 

私は、「介護士のことを馬鹿にして、看護師じゃないとダメとか言うわりに一回コール押すと延々離さないの…とにかくこれからは、看護師は特に呼ばれると思うからお願いね」と言われ、愕然としてしまいました。介護士の方の言う通り、その日一日何度もコールを押され、その度延々と用事を言いつけられ、気づくとナースの仕事は遅れ始め…一日会話すらしない患者さんも出る程でした。さらに、一日でヘトヘト。腰にもダメージが…これがずっと続くのか…と思ってはいましたが、この先どうなるのか、まだ私たちには想像できていなかったのです。

これから始まる試練の日々を。(「介護士じゃなくて、看護師呼んできて。」と訴える金田さん。)

 

(編集部注)

この物語は、事実を基にしたフィクションです。関係者に合意を得たうえで、プライバシー保護に十分配慮して創作しています。

 


【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

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  1. 口腔内にタオルやスプーンを入れる。
  2. 身体を揺さぶりながら名前を呼ぶ。
  3. 仰臥位にして両肩を押さえる。
  4. 衣類のボタンは外し、ベルトは緩める。

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