ブランク16年の私でも復帰できた!|マンガ・ブランク16年の私が看護師に復帰した話【9】

これまでの話

ブランク16年を経て、ついに看護師復帰を果たした、私(マンガ家)。
出勤初日は、介護施設スタッフのフランクさに戸惑いを隠せなかったが…

初出勤から二日目。訪問看護に同行することになりました。そもそも取材で訪問看護にあこがれたのがきっかけで復職した私。ついに訪問看護!と気合も入ります。でも次回からは一人で行かなくてはならないので、「道を覚えなきゃ…手順を頭に入れて…」と必死!

訪問看護はとにかくやることが多い。血尿があれば膀洗・胃ろうのケア・オムツ交換・摘便…。物品のある場所も覚えたり、ご家族にお話を伺ったり。私にできるかな?と不安になっても、「やらなくてはならないのです!」と帰ってメモを見直します。誰だって最初は新人!できないことから逃げていたら何もできないのです。

最初は患者さんの移乗も慣れなかった。拘縮で脇に手が入らない患者さんや、身長の高い男性もいたりして、再就職セミナーでやった実習と現場は大違い。腰は痛いし、筋肉痛。心配してくれた長女は、私が仕事で不在なのをいいことにまったく勉強せず、成績がた落ちしたり…うまくいかないのが人生…

でも、ここは介護施設…「移乗大変なら手伝いますよ」「広田さん入浴手伝ってくれてありがとう~」という優しい人たちが多い。初めはタメぐちに戸惑いましたが、彼らはとてもフレンドリーで皆にしょっちゅう声掛けしている。患者さんはよそよそしくされるより、その方が嬉しいのかもしれませんね。でも私はやっぱり抵抗があり、今でもほぼ敬語です。

そうこうしているうちに、三ヶ月の契約期間が迫っていて、「そろそろ就職するか決めてください」と紹介センターの担当さんから電話があったりしました。実は私は事務長から「契約更新してください。週に二日でもいいので」とうようなありがたいオファーをいただいていました。正直一ヶ月もすると体もなれ、ムクムクと現役時代のテキパキが戻ってきました。でも介護施設のナースは一人で判断し決断しなくてはならないので不安もありました。そんなある日、カルテ記入中に「広田さん来て!」と大きな声で呼ばれ…。

何事かと駆けつけたら、ご飯を勢いよく食べていた患者さんが喉を詰まらせてしまっていました。食べ物は掻き出せないところにあり、背中叩打法もダメ、立たせてからのハイムリッヒを試しても効果がありません。全身チアノーゼで意識もなくなってきて…

「こうなったら掃除機持ってきて!」へっとを取って口に宛てて吸い出し始めると、スポンっと詰まっていたものがとれて意識が戻ってきました。みんなほっと一息

本当は、肺を傷つけたり感染の恐れがあるので、掃除機で吸ってはいけません。とにかく死ぬのは免れました。スタッフさんも「看護師さんのいる時間でよかったー」とねぎらってくれました。ひとりでは介護も看護もできないよね…と再確認。それはそうと、看護師としては、御家族への対応、ドクターの診察、これからの食事方法の提案…とやることがいっぱい。

正男さんも無事肺炎を起こすこともなく良好な経過。私でも何とかなった、と自信になりました。そして正式に就職先決定。週一くらいしかできないんですけどね…。紹介セミナーの担当さんが「他にも単発の仕事で一日だけなんていう仕事もありますよ」というので、や訪問入浴やデイサービスだけの施設・イベントの救護などやってみました。

看護師って資格があるだけでこんなにも世界が広がるんだ。患者さん、スタッフさん、紹介行の方々といろんな人と出会いもありました。ブランク16年でも復帰してよかった!今回でこの連載は終わりますが、これからもなるべく看護師は続けていき、皆さんの声や現場の状況等、漫画家として伝えていけたらと思っています!

おまけ。夫から「おまえ外に働きに出てよかったなー、なんか…グチが減ったな」といわれてみて、思わぬ恩恵が。家に一人でいると鬱々と考え込んじゃうことも…外に行くと無理やりでも笑顔に!PTAやスポーツ少年団で色々尽力したわりに、ありがとうなんていわれなかったのに、今はありがとうの嵐。てなわけで可能ならば外で働くのオススメ!看護師の資格があるなら特に!

 

【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

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◆フィジカルアセスメントの問題◆呼吸音の聴診で正しいものはどれでしょうか?

  1. 呼吸音を聴診するには、聴診器の膜型を使用する。
  2. 呼吸音の聴診は、前胸部と背部を上から下に聴診する。
  3. 聴診する時、吸気で副雑音が聴こえなければ呼気まで聴診する必要はない。
  4. 自分で体位変換ができない長期臥床患者さんは背部の聴診が難しいため、前胸部の聴診をこまめに行う。

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