優しい気持ちで患者さんと関われない…看護師向いてない?|看護師かげと白石の今週のモヤッと(56)

この連載では、看護師のかげ白石が、読者から寄せられた「看護の現場で感じるモヤモヤ」にお答えします。

みんなの「モヤッと」が「ピカッと」に変わりますように!

 

連載:看護師かげと白石の今週のモヤッと

Vol.56 優しい気持ちで患者さんと関われない…看護師向いてない?

看護師に向いてないとモヤモヤする看護師のイラスト

 

今回は看護師2年目の方からのお悩みです。

 

 

看護師になるって決めた時は「ツラい人の役に立ちたい!」とか純粋な気持ちだったのに…。


毎日忙しいのに、ナースコールをたくさん押したり、自分の都合ばかり言ったり、看護師に暴言を言ったりする患者さんを見たりして、すごくモヤモヤします…。


患者さんにキツい口調になることもあり、そんなときは「看護師失格なんじゃ。そもそも看護師向いてないのかもしれない…。私やめたほうがいいのかな?」と思ったりします。


でも職場の人間関係は結構良くて、仲の良い先輩もたくさんいるし、お金も必要だし、辞めるのはもったいないかなとも考えたりします。


ぐるぐるとあれこれ悩んで、葛藤しています。


患者さんに優しい気持ちで接することができない自分が、看護師をしていて良いのでしょうか?


どうしたら、患者さんにもっと優しくできるのでしょうか?

(はるさん 看護師2年目)

 

どうしたら、もっと優しく、かぁ…。
僕も正直、「いいかげんにして~」と思った経験、あるよ。


言動に表れなくても、内心ではいらだちを感じている人、多いんじゃないかな。

 

そうだね。
私も患者さんにイラッとしたことはあるよ。


相手が誰であったとしても、対人関係でイライラする気持ちが湧き上がることはあるし、心の中でどう思うかは自由でいいと思うんだ。

 

僕もそう思う!
おかしいことにおかしいと感じたり、怒ったりする感情は大切。


「優しい気持ちになれない自分はダメだ」と落ち込んだり、責めたりする必要はないよ。

 

でも、イライラが溜まった状態のままじゃ自分がしんどいよね。

 

心で思っていることが態度やケアに影響すると、患者さんにももちろん良くないし…。

 

自分の感情と上手に付き合うようにする必要があるかも。

 

 

暴言や無理な要求に一人で悩まず、師長に報告・相談すること

感情との付き合い方の前に、これはまず最初に言っときたいんだけど、患者さんの暴言や無理な要求は、場合によっては組織的に対応する必要があるし、相談者さんも一人で抱えこまないで、師長に報告・相談してみてほしい!

 

こういうのって、「この程度で相談してもいいのかな」と迷うかもしれないけど、無理に我慢して怒りやストレスを溜め込んでしまうよりは、師長に話してみてほしいな。

 

うん、そうだね。
私たちは看護師だけど、患者さんにされたこと・言われたことを何でも飲み込む必要はないよ。

 

師長には話しづらかったり、「こんなことで…」とためらうときは、仲の良い先輩もいるみたいだし、まずは話しやすい先輩に相談してみるのもいいかもしれないね。

 

 

自分の気持ちとの上手な付き合い方を探してみる

それじゃ、自分の気持ちとの上手な付き合い方について考えてみるね。


「何で!?」「これは違う!」って怒りが湧くこと自体は悪いことじゃない。


その怒りを直接、患者さんに向けないようにコントロールすることができれば、今より少し心がラクになるんじゃないかな。

 

いわゆる「アンガーマネジメント」的なことかな?

 

そうそう、「自分の怒りの感情を上手にコントロールする方法」だね。

 

たとえば、衝動的に怒りが湧いたときは一度大きく深呼吸することで心を落ち着かせたり、怒りのピークとされる「最初の6秒間」そのまま待ってみる、とかがあるよ。

 

私の場合は、ある程度のことは、もう「割り切るぞ」って決めてるよ。

 

カッとすることがあっても、相手に対する怒りを自分の中で意識的に切り離すようにすることで、イライラした感情に振り回されなくなるから、少しラクな気分になるんだよね。

 

なるほど。
人によって怒りのコントロールの仕方って違うから、自分なりの気持ちの向き合い方を見つけておくと良いかもしれないね。

 

うんうん、あと

 

「もしかしたら患者さんに対して『自分が想定していたことと違う』と何かズレを感じてしまっているかも」

 

って考えてみることも、感情をコントロールする一つの手かも。

 

ズレ?

 

うん。
相談者さんは、看護師になる決意をしたときは「ツラい思いをしている患者さんの役に立ちたい!」って気持ちだったんだよね。


それってすごくステキな動機だと思う。


でも、現実に病院にやってくる「ツラい人」には、いろんな人がいるよね。


落ち着いている患者さんもいれば、怒っている患者さんもいる。


イメージしていた「ツラい人」とズレを感じて苦しくなるっていうこと、意外とあるのかもしれないなって思うんだ。

 

もし「今の自分の気持ちは、そういう状態にあるんだな」って自分自身で認識することができれば、患者さんへの対応も落ち着いて考えやすくなるかもしれないね。

 

 

患者さんに注意するときは冷静に

最後に、相談者さんは患者さんにキツい口調になることもあるみたいだけど、ここまで話した方法を使って、できるだけ避けてもらえたらなぁと思ったよ。

 

そうだね。
もし、イライラして感情的にキツい言い方をしてしまっているなら、お互いストレスを感じてしまって、問題解決につながりにくい場合も…。

 

うん。
実は僕も以前、不安でナースコールを頻繁に押してしまう患者さんを受け持ったときがあったよ。

 

忙しかったけど、一度しっかり患者さんの話を聞くために、時間を作ることにしたんだ。

 

「この時間に伺うので、そのときにしっかり話をさせてください」

 

って伝えたらピタッとナースコールが止んで、患者さんの興奮が収まっていった感じがあったんだよね。

 

僕も患者さんも落ち着いた状態で話ができたよ。

 

患者さんにとって本当に必要なことを提供することで、患者さんとの良好な関係につながっていくって感じだね。

 

全ての患者さんにこのアプローチが当てはまるとは限らないけど、一案として参考にしてみるといいかも。

 

患者さんにイライラしたり、怒りがこみ上げたりする瞬間は、多くの看護師が経験しているよ。


「優しくあること」が看護師の条件ではないと僕は思う。


だから、看護師に向いてないなんて思わなくて大丈夫!

 

私もそう思う!


モヤモヤイライラすることがあるのは当然だよ。


自分の気持ちと上手に付き合いながら、適切な対応ができるようになるといいよね。


看護師である自分に、どうか自信を持ってね、応援しています!

 

今週のピカッと


☆暴言や無理な要求に一人で悩まないで、師長に報告・相談しよう

 

☆「怒り」の気持ちとの上手な付き合い方を探してみよう

 

☆患者さんに注意するときは冷静に

 

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プロフィール

看護師のかげ(@877_727)

医療の勉強に役立つ(てほしい)絵や仕事でのほっこり話などをTwitterでつぶやいています。

 

 

書籍紹介

 

『ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖〜かげ看〜』

かげ 著、永岡書店

看護師かげさん著「ほんとは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖~かげ看~」の写影

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10年以上病院で働いてきて、現在はいろんな場所で働いている看護師兼ライター。

最近は、後輩に飴ちゃんあげるおかん系看護師になりつつある。

 

 

書籍紹介

 

『Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~私もエールをもらった10人のストーリー』

白石弓夏 著、メディカ出版

白石弓夏著『Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~私もエールをもらった10人のストーリー』の写影

 購入はこちら

 

イラスト/かげ

編集/木村さちこ(看護roo!編集部)

 

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