医療現場に臓器の模型が登場!3Dプリンターの活用事例|ナース知っ得ニュース
【週刊】ナース知っ得ニュース 2014/3/29号(1)
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医療現場に臓器の模型が登場!3Dプリンターの活用事例
立体物を作ることができる3Dプリンターが、医療現場で活躍しはじめています。
場所は名古屋大学。昨秋から、医師と工学博士がタッグを組むことで、臓器の内部の血管や病巣までを正確に再現した立体模型を作製。手術のシミュレーションに使われています。
3Dプリンター、医療現場へ オーダーメードで臓器模型(朝日新聞)

立体模型を使うメリットは?
3月上旬、名大病院の3人の医師たちが肝臓の立体模型を使用して、70代男性の肝臓がんの施術手術を行いました。
研究チームの1人である腫瘍外科の伊神剛講師は、模型を使うことで位置を正確に把握でき、さらに医師同士の意思疎通もできるので、手術をより安全に進めることができると語っています。
3次元の模型を利用する前は、2次元のCT画像を元に、伊神講師の頭の中で組み立ててイメージしていたそうです。
肝臓は不透明の茶色い塊で、その内部には血管が複雑に入り込むことから、小さな腫瘍を正確に切除するのはかなりむずかしいとのこと。
そこで、名大病院の腫瘍外科では、昨年の秋から、従来の検査だけでは識別しにくい小さな腫瘍やむずかしい手技の必要な肝臓がんの手術の際に、この立体模型を使い始めたのだそうです。
立体模型を作る方法
立体模型づくりは、工学博士で情報連携統括本部の森健策教授のチームが担当しています。
患者の腹部のCT画像を元に、自前のプログラムを使って臓器の3Dデータを作成。これをプリンターに入力し、アクリル樹脂を塗り重ねていきます。
その薄さは0.02mm。重ねる数は約4000層にものぼります。
最後に余分な樹脂を溶かし、表面を磨いて完成。
この方法で、肺や脳なども作製できるそうです。
製作費は1個5万円ほど。まだ研究段階なので、保険適用はされていません。
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