「コンビニ健診」が好評 特定健診とがん検診の受診率向上がねらい
【ナース知っ得ニュース 2015/09/23】
佐賀県は9月6日、ローソンと提携した「コンビニ健診」を実施しました。場所は高齢者向けの複合施設内のコンビニで、ねらいは特定健診とがん検診の受診率を高めることです。
「コンビニ健診」で特定健診の受診率を向上 近所で受けられると好評(保健指導リソースガイド)
ワンコインで特定健診・がん検診受診率の向上をねらう
「コンビニ健診」を全国で初めて行ったのは兵庫県尼崎市で、佐賀県はそれに次ぐ2番目ですが、コンビニエンスストアを活用した特定健診・がん検診の実施としては全国最大規模となりました。昨年はすでに2回実施しており、今回は4回目の実施です。
実施の背景には、佐賀県の特定健診とがん検診の受診率の低迷にありました。2012年度の特定健診受診率は42.4%で、目標の70%を下回り、がん検診の受診率についても、胃がん、肺がんをはじめとした5種のがんいずれも、目標値より下回っていたといいます。
「コンビニ健診」へは、対象の2014年度に特定健診やがん検診を受けていない人のうち、30~80代の男女計99人が参加しました。
健診費用は、40歳~74歳の佐賀市国民健康保険加入者であれば1000円、協会けんぽ加入の被扶養者は500円です。
“医療機関よりも気軽”と好評
健診は、まずコンビニで受付を済ませた後、店舗の駐車場に停車する検診車内で身体測定や血液検査を受け、その後は隣接する高齢者向けの施設で、医師による問診を受けるという流れで行われました。
第1~2回目の受診後アンケートでは、自宅から近く、医療機関よりも気軽に行けることなどから、参加者からは、「待ち時間が短い」「日曜日の実施は助かる」などと好評です。
多くのビジネスパーソンや子育て中の主婦層などのライフスタイルにフィットすることもあり、コンビニ健診などの医療機関の外での健診実施は、今後も増えていくことが予想されます。
都内ではすでに「ワンコイン健診」サービスが
都内では、商店街やショッピングセンター、駅の中などの店舗でセルフ健康チェックが行える「ワンコイン健診」というサービスの提供も始まっており、自己採血によるメタボ関連の血液検査が手軽に受けられます。
まだ病気に至っていないものの、放置すれば病気になる「未病」に早く気づき、生活習慣病リスクを下げるためにも、健診は今後ますます必要性が増してくるものと考えられます。
(参考)
ワンコイン健診で健診弱者3,300万人を救う(セキュリテ)
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