最終更新日 2019/08/01

ネラトンカテーテル

ネラトンカテーテルとは・・・

ネラトンカテーテル(ねらとんかてーてる)とは、ゴム製やシリコン樹脂製などで、先端が鋭くないカテーテルのことをさす。nelaton catheter。
このカテーテルを発明したフランス人の医師オーギュスト・ネラトンが名称の由来である。

厚生労働大臣が基準を定めて指定する医療機器の使用目的の基準では、他の泌尿器系カテーテルとともに、「尿道経由で膀胱に挿入又は留置し、導尿又は圧迫止血、膀胱洗浄用等に用いること」とされている。
ただし、他の泌尿器系カテーテルと違い、ほとんどが単回使用の使い捨てで、膀胱や尿道に留置することはほとんどない。

体格や用途に合わせていろいろな形状があり、製造業者によって異なる。

【主な用途】
■膀胱
膀胱内に挿入し、導尿や採尿、膀胱洗浄等を行う。

■分泌物吸引
気管内や口腔、鼻腔、咽頭部等の分泌物を吸引する。

■下部消化管
直腸等に挿入し、腸の内容物の排出、造影剤などを注入する。

■体腔(胸腔・腹腔など)への洗浄液・薬液注入

■膿瘍腔や体腔のドレナージ

【形状】
先端が1孔式、2孔式、開口2孔式、開口1孔式など様々なタイプがある。また、シリンジとそのまま接続が可能なものやアダプター付きのもの、 液垂れを止めるためのツバが付いているものもある。
サイズは、カテーテルの外径をフレンチ(Fr)単位で表わすことが多く、1Frは1/3mm(0.33mm)である。

性別や体格、病態や使用目的によってサイズや形状が異なるが、外径が大きいほど痛みを伴うことが多いため、処置の範囲内で細いものを選ぶことが求められている。
一般的に成人の導尿では、12~18Frのものが用いられることが多い。
 

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