最終更新日 2018/12/18

一過性頻脈

一過性頻脈とは・・・

一過性頻脈(いっかせいひんみゃく)とは、胎児に起こる一時的な頻脈のことである。多くは胎児が胎動する際に起こる。ノンストレステストにおける重要な評価項目の1つである。

【定義】
一過性頻脈は、心拍数が増加しだしてから30秒未満でピークに達し、ピークまでに脈拍数が15bpm(1分間に起こる拍動数)以上増加すること、また、通常の脈拍数に戻るまでに要する時間が15秒以上2分未満のものを指す。
妊娠32週未満においては、心拍増加時からピークまでの脈拍数の増加が10bpm以上、元に戻るまでに要する時間が10秒以上2分未満のものを指す。

【検査】
一過性頻脈は、ノンストレステスト(Non Stress Test;NST)と呼ばれる、ストレスのない状態(陣痛のない状態のこと)における胎児の心拍数や健康状態を調べるテストによって検査される。NSTは心拍数を調べるテストであることから、胎児心拍数モニタリングなどとも呼ばれる。妊娠後期には大半の妊婦に対して実施される。

【胎児の健康との関係】
一過性頻脈は、胎児の成長に伴って一定の範囲内で起こるのが通常である。妊娠中に行われるNST検査においては、20分程度の検査中で2回以上の一過性頻脈が起これば、胎児は健康であると予測される。

 

引用参考文献
1)スタートアップ3(胎児が健全である証拠).公益財団法人日本産婦人科医会

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