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2016年04月18日

点眼・点入の実施方法


【監修】

山本君子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 教授)

 

【執筆】

加治美幸(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 講師)

監修者・執筆者・監修大学についての詳細

 

「点眼」とは

●点眼とは、点眼薬を結膜嚢に滴下する与薬方法である

 

「点入」とは

●点入とは、眼軟膏を結膜嚢に塗布する与薬方法である

 

「点眼・点入」の禁忌

●安全性が確認されていない「点眼薬・点入薬」は使用しない(安全性の確認された薬剤のみ使用する)

 

「点眼・点入」の必要物品

  • 指示書
  • 点眼薬・点入薬(指示された薬剤)
  • トレイ
  • ディスポーザブル手袋
  • 拭き綿
  • 廃棄物入れ(ビニール袋や膿盆)

 

「点眼・点入」の準備

(1)指示書の記載内容や、医師から患者さんへの説明内容を確認する

ポイント

患者さんに点鼻の説明をするため、医師の説明内容とその内容に患者さんがどんな反応を示したか、事前に知っておく

(2)医師による与薬指示が患者さんに適しているか、アセスメントする

アセスメント項目

  • 患者さんの状態
  • 過去の副作用の有無
  • 薬剤の用法・容量・作用・副作用

(3)6Rを確認し、トレイに必要物品を準備する

 

■誤薬防止のため6R(Right)

  • 正しい患者(氏名、部屋番号など):Right Patient
  • 正しい薬剤:Right Drug
  • 正しい量:Right Dose
  • 正しい方法:Right Route
  • 正しい時間:Right Time
  • 正しい記録:Right Record

(4)衛生的手洗いを行う

(5)患者さんの本人確認を行い、点眼・点入の目的と方法を説明し、同意を得る

 

「点眼」の実施

(1)患者さんの姿勢を仰臥位または座位とし、頭を後屈させる

 

(2)患者さんに少し上をむいてもらい、拭き綿をもった手で下眼瞼をひき、結膜を露出させる

 

(3)点眼をする。容器の先端が眼瞼、睫毛に触れないように薬剤を1滴、結膜嚢に滴下する

 

ポイント

容器の先端が眼瞼などに触れると、薬剤が汚染するため触れないように留意する

 

(4)懸濁性点眼薬は、使用前によく振って粒子を均等にしてから点眼する。2滴以上滴下してもあふれてしまうため、1滴だけ滴下する

(5)点眼薬を浸透させる。点眼薬を浸透させるため、まぶたを閉じ、拭き綿で軽く目頭を押さえる

ポイント

(1)まばたきによる涙小管からの排出を防ぐ
(2)目頭を圧迫することで、涙小管から鼻腔への薬剤の排出を防ぐ

 

(6)眼からあふれた薬液は拭き取る

薬剤が皮膚に付着していると、皮膚炎等の原因になることがある

 

(7)複数の点眼薬を使用する場合は、5分以上間隔をあけて滴下する

点眼薬相互の影響を軽減させるため、結膜嚢内の涙液が入れ替わるのを待つ

基本的には、「水溶性点眼薬」→「懸濁性点眼薬」→「油性点眼薬」→「ゲル化点眼薬」の順番で点眼する

 

「点入」の実施

(1)姿勢を仰臥位または座位とし、頭を後屈させる

 

(2)患者さんに少し上をむいてもらい、拭き綿をもった手で下眼瞼をひき、結膜を露出させる

 

(3)点入を行う。チューブの先から指示量の薬剤を出し、下眼瞼の内眼角(目頭)から外側にむかって直接塗布する

 

ディスポーザブル綿棒を使用して塗布する場合は、綿棒の線維が眼に入らないように留意する

 

(4)チューブの先端が眼球や眼瞼(がんけん)、睫毛(まつげ)に触れないようにする

 

(5)眼軟膏を浸透させる。塗布後、しばらく閉眼してもらう

ポイント

閉眼していることで、軟膏が溶けて全体にひろがりやすくなる

(6)チューブの先を清潔なガーゼで拭き、キャップを閉める

 

「点眼・点入」の実施後

(1)患者さんに終了したことを伝え、患者の状態や副作用の有無などを確認する

(2)体位を整え、ナースコールを手元に置いて退出する

(3)物品をもとの場所にもどし、ゴミは決められた方法で廃棄する

ポイント

点眼薬には、遮光や冷所保存が必要なものもあるため、適切な保管方法を確認する

(4)衛生的手洗いをする

(5)薬剤、量、方法、部位、時間、患者さんの状態と薬の効果・副作用などを記録し、サインする

※点眼・点入による効果を確認し、副作用の早期発見に努める

※実施者の責任を明確にするためにサインを行う

 


【引用・参考文献】

(1)浦部晶夫 他(編集):今日の治療薬 解説と便覧.南江堂,東京,2015:1004.
(2)菊地和子(著)看護学テキストNiCE 基礎看護技術(改訂第2版).南江堂,東京,2014:177.
(3)栗原博之(監修):看護技術がみえるvol.1 基礎看護技術.メディックメディア,東京,2014:232-237.
(4)五味田裕(監修):臨床場面でわかる!くすりの知識.南江堂,東京,2013:96-102.
(5)阪本みどり(著):新体系 看護学全書 専門分野Ⅰ 基礎看護学 基礎看護技術Ⅱ.メヂカルフレンド社,東京,2014:264-266.

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