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2016年09月06日

聴診をする際に役立つ医療器具

聴診器を使用する際のコツや、疾患ごとの聴診音のポイントについて、呼吸器内科専門医が解説している『聴診スキル講座』ですが、ここでちょっと一息。
ここでは、本編とは別に、聴診に関する豆知識やグッズを紹介します。

コラムの第4話は、「聴診をする際に役立つ医療器具」の紹介です。

 

皿谷 健
(杏林大学医学部付属病院呼吸器内科准教授)

 

〈目次〉

 

聴診の練習に役立つベスト

図1は、翼工業株式会社から販売されている「フィジカルイグザミネーション練習用衣」です。このベストは、聴診の練習を行う際に活用できる医療器具です。

図1聴診の練習に役立つベスト

聴診の練習に役立つベスト

聴診の練習に役立つベスト2

ベストは、とても薄いビニール製です。

(写真提供:翼工業株式会社)

 

このベストは基本的に素肌の上(または肌着の上)から着用して使用します。ベストの大きな特徴は、3つあります。

  • 摩擦音が少ないため、雑音が入りにくく、聴診音もしっかりと聴こえる。
  • 伸縮性に優れているため、身体に密着し、どの体型の方でも使用できる。
  • 透明な素材でできているため、実際の身体の基準点や基準線を、市販のクレヨンやマジックを使用して記入できる。

看護師になったばかりの方の中には、肋骨の位置や、肺野の位置がわからないという方もいると思います。聴診の練習をする際、聴診器を当てる相手にこのベストを着用してもらうと、聴診器が身体のどこに当たっているかが視覚的にわかり、聴診に慣れることができます。

また、聴診だけでなく、触診や打診の練習を行う際にも利用できるので、さまざまな場面で活用してください。

 

memo骨格がプリント済みのベスト

図2のように、骨格がプリント済みの練習用ベストもあります。

図2骨格がプリントされている練習用聴診ベスト

骨格がプリントされている練習用聴診ベスト

ベストに首を通して、着用します。素材は不織布でできています。

 

このベストも聴診の練習で役立ちますが、あらかじめ骨格がプリントされているため、ベスト着用者の体型に合わせて骨格を自由に変えられる図1のベストの方が筆者はオススメです。

 

脈拍を計算する際に役立つナースウォッチ

練習用聴診ベストのほかにも、聴診に役立つ医療器具はたくさんあります。看護師の必須アイテムであるナースウォッチも聴診に役立つ医療器具の一つです(図3)。

図3脈拍を計算できるナースウォッチ

脈拍を計算できるナースウォッチ

文字盤に脈拍数計算尺がプリントされているため、1分間あたりの脈拍数を計算することができます。
文字盤の色は、左からピンク、グリーン、ブルーです。

 

主にナースウォッチは、脈拍を計算する際に使用しますが、この時計は、脈拍を計算する際に役立つ盤面になっているのが特徴です。脈拍を測る際は、秒針が12時(または6時)の位置にきたときに脈拍数を測り始め、脈拍数が15を数えたときに秒針が指している計算尺の数字を読み取ります。

また、時計とクリップの間のチェーンは、リールキーとコイルストラップがあり、伸縮自在です。チェーンは、適宜、付け替えて使用できるので、その日の気分に合わせた使い方もできます。日常生活防水もされているため、水濡れなどを気にせずに使用できます。

 

聴診に役立つ医療器具だけでなく、看護師の医療業務を支える医療器具はたくさんあります。
自分に合った医療器具を見つけて、日々の業務を円滑にこなせるように頑張ってください。

 

 


[執筆者]
皿谷 健
杏林大学医学部付属病院呼吸器内科講師

[監 修](50音順)
喜舎場朝雄
沖縄県立中部病院呼吸器内科部長
工藤翔二
公益財団法人結核予防会理事長、日本医科大学名誉教授、肺音(呼吸音)研究会会長
滝澤 始
杏林大学医学部付属病院呼吸器内科教授


協力:翼工業株式会社


著作権について

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