1. 看護roo!>
  2. ステキナース研究所>
  3. トカラ列島診療所レポート>
  4. 日本最後の秘境で働く看護師に会ってきた!トカラ列島診療所レポート【1】

2016年03月14日

日本最後の秘境で働く看護師に会ってきた!トカラ列島診療所レポート【1】

離島のナースってどんな感じ?日本最後の秘境と呼ばれる「トカラ列島」の診療所を、元ナースのイラストレーター松鳥むうがレポートします。

 

Vol.1 看護師ひとりだけの診療所

日本最後の秘境と言われている島

「トカラ列島」って知ってますか?

悪石島の仮面神「ボゼ」は、人々の穢れを払う来訪神です。

 

7つの有人島からなる列島で、南北約160kmにわたる日本一南北に長い村です。

アクセスは、鹿児島と奄美大島を週に2回往復する、村営の「フェリーとしま」のみ。

空の便はありません!

トカラ列島は台風の通り道でもあり、また海況によっては接岸できないこともあり…たどり着くだけで一苦労なんです

筆者・松鳥も4回訪れたうち、予定通り船が出たのは1回だけ…

 

でもだからこそ、「トカラブルー」と呼ばれる海など、手付かずの大自然が残っています。この写真は宝島の大間泊。

活動中の火山、中野島・御岳(通称・トカラ富士)

トカラは畜産も盛んで、高級牛が生産されています。その牛があちこちに放牧されていたり

道を歩けば野良やぎ軍団に出くわします

そんな島にも診療所があります。その名も「十島村立へき地診療所」

ただし・・・常駐するのは看護師1名のみ!ナース的にもかなりの秘境と言わざるを得ません…

トカラのナースに話を伺うと、「ドクターは月に1~2回、鹿児島からくるよ」とのこと。

ふだん鹿児島に住んでいる2人の意志が3ヶ月毎に交代で来るそう。

ドクター不在時の判断は全てナースがするのか!?というと、「電話や写メール、テレビ電話などで現状を伝えて指示をもらうのよ」といいます。

ドクターしかできない医療行為が必要なくらいの急患の時は、もちろんドクターヘリが出動

自衛隊のヘリの他にも、民間病院のヘリが骨折だけても飛んできてくれるそう。

そもそも島の人は、アクセスの不便さや診療所になんでも揃っていないことを知っているので、具合が悪いと早めに鹿児島の病院を受診します。

でも困るのは、工事関係者・観光客・釣り人などの島外からくる方々…。

「フェリーが数日間も来ないなんて思ってなくて、持病の薬が切れちゃって…」という方もよくいますが、診療所にはない薬も多いんです。

たとえば高血圧なのに服薬せず心筋梗塞になるなど、病識がない方も困ってしまいます。

島に工事で来る人は、1ヵ月以上の長期滞在も多いのです。

 

いつも飲んでいる薬がある人は、トカラの滞在日数よりも多めに薬をご持参いただきたい。

不便なところだからこそ、自分の健康は自分で守ることが大切ですよね。なんたって秘境だから。

次回は、筆者松鳥が実際にトカラの島の診療所を受診したお話です!写真は諏訪之瀬島のガジュマル。

 

【トカラ列島診療所レポート】

Vol.1 日本最後の秘境で働く看護師に会ってきた!

Vol.2 離島ではナース一人でどう診断するの? 【3月15日公開】

Vol.3 年に1度の健診船がすごい 【3月16日公開】

 

【松鳥 むう】 HP

元精神科看護師。現在、イラストエッセイスト。著書に『島旅ひとりっぷ』(小学館)、『ちょこ旅沖縄+離島』『ちょこ旅小笠原&伊豆諸島』『ちょこ旅瀬戸内』(すべて、アスペクト)等がある。

 

【トークイベント情報】

3/26(土)、世田谷代田にてトカラ列島を熱く語るトークイベントを開催します!出演は、南鳥島以外の日本の有人島をめぐった斎藤潤さんと松鳥むう。トカラ列島が気になってきた方、ぜひお越しください。

◆詳細はこちらから:郷映ラボ2016新春企画★上映会&島トーク『奄美群島・悪石島~離島特集~』

 

この連載

  • トカラ列島診療所レポート【2】 [03/15up]

    離島のナースってどんな感じ?日本最後の秘境と呼ばれる「トカラ列島」の診療所を、元ナースのイラストレーター松鳥むうがレポートします。   Vol.2 トカラの蚊と診療所の話 トカラ列島の詳細はこちらの... [ 記事を読む ]

  • トカラ列島診療所レポート【3】 [03/16up]

    離島のナースってどんな感じ?日本最後の秘境と呼ばれる「トカラ列島」の診療所を、元ナースのイラストレーター松鳥むうがレポートします。   Vol.3 年に1度のレントゲン便とは トカラ列島の詳細はこちらの記事... [ 記事を読む ]

  • トカラ列島診療所レポート【1】 [03/14up]

    離島のナースってどんな感じ?日本最後の秘境と呼ばれる「トカラ列島」の診療所を、元ナースのイラストレーター松鳥むうがレポートします。   Vol.1 看護師ひとりだけの診療所   ...

  • トカラ列島診療所レポート【全記事まとめ】 [12/16up]

    トカラ列島診療所レポート【1】 トカラ列島診療所レポート【2】 トカラ列島診療所レポート【3】 [ 記事を読む ]

もっと見る

コメントを投稿する

コメント入力
(100文字以内)
ニックネーム
(12文字以内)

コメント一覧(0)

関連記事

いちおし記事

「フレイル」ってわかる?老年看護の新用語を解説

2018年の看護師国家試験から出題範囲に含まれた新用語群を解説します。 [ 記事を読む ]

頭痛の時に痛みを感じているのは脳?

見逃すとこわい「頭痛」。なぜ、痛みを感じるのか、どこを観察するかなどを解説します。 [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

EPA外国人看護師と協働したことある?

投票数:
630
実施期間:
2017年10月03日 2017年10月24日

あなたの通勤方法は?

投票数:
749
実施期間:
2017年10月06日 2017年10月27日

今年のハロウィンの予定は?

投票数:
654
実施期間:
2017年10月10日 2017年10月31日

退院調整看護師と協働したことある?

投票数:
571
実施期間:
2017年10月13日 2017年11月03日

自分が服用するなら、先発医薬品?後発医薬品?

投票数:
536
実施期間:
2017年10月17日 2017年11月07日

ホスピタルアートに興味ある?

投票数:
458
実施期間:
2017年10月20日 2017年11月10日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者212

Aさんは40代男性で、統合失調症と診断されています。18歳の時に発症し、これまでに5回の入院歴があります。入院後も自閉的な生活が続いており、ほとんどほかの患者さんとの交流はありません。最近は一日中コップを片手に持ち、洗面所と部屋を行き来するなど飲水行為が目立っています。身長168cm、今朝の起床時の体重は60kgでしたが、昼食後に再度測定すると、67kgまで増加していました。表情もボーっとしており、問いかけにも返答がありません。歩行時にふらつきが見られ、昼食前にズボンの前を濡らしたまま歩いていました(尿失禁)。このような状態の多飲水患者さんへの看護として最優先される対応はどれでしょうか?

  • 1.患者に朝と夜に体重測定を行ってもらい、1日で摂取できる水分量を伝え、それをうまく配分、コントロールできるよう看護師が教育的な援助を行う。
  • 2.水に集中している意識がほかのものに向くよう、作業療法やレクリエーションなどを導入し、気分転換を図るよう援助する。
  • 3.コップを看護師が管理し、飲水量を厳しくチェックする。それでも飲水が止まらず体重がプラス5kgになれば、保護室で隔離を行い、水分摂取を強制的に制限する。
  • 4.Aさんは、昼食後の体重が基礎体重よりプラス5%を超えており、意識障害も疑われるため、血液検査を考慮する。
今日のクイズに挑戦!