座位での褥瘡予防(体圧分散) | 褥瘡ケア【3】

【監修】

中島恵美子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 教授)

 

【執筆】

松村 康平(杏林大学医学部付属病院 看護師)

 

 

「座位での褥瘡予防(体圧分散)」の適応

●同一体位を余儀なくされ、自力での体位交換が不可能な患者に対し実施する
●栄養状態が悪く皮膚が㿗弱など、褥瘡発生リスクが高い患者に対し実施する

 

「座位での褥瘡予防(体圧分散)」の禁忌

●循環動態の変化が著しい患者は禁忌とする

 

「座位での褥瘡予防(体圧分散)」の必要物品

ポジショニンググローブ 小枕 耐圧分散マット(ビーズマット) 安楽枕

  • ポジショニンググローブ
  • 小枕
  • 耐圧分散マット(ビーズマット)
  • 安楽枕

 

「座位での褥瘡予防(体圧分散)」の実施手順

(1)褥瘡予防のためのポジショニングを説明し、同意を得る

 

(2)事前に好発部位の皮膚を観察しておく

 

(3)ベットの屈曲部と腰が合っていることを確認する

ポイント

ギャッチアップ30度以上で、ズレが生じるため注意する

ポイント

ベットの屈曲部と腰が合っていることを確認する

 

(4)ベッドから背中を離し、背中にかかる外力を取り除く

 

(5)ポジショニンググローブで背抜きを行う

 

(6)局所圧迫が起こらないよう、腕の下に安楽枕を挿入する

 

(7)膝を曲げ安楽枕を挿入する

 

(8)踵部の下にビーズマットを挿入する

 

(9)患者さんに苦痛などがないか確認する

 

「車いす使用時のポジショニング」の実施手順

(1)必要に応じて安楽枕などを使用する

 

(2)股関節・膝関節・足関節を90度にするため、ビーズマットを挿入する

 

(3)患者さんに苦痛などがないか確認する

 

(4)車いす座位は1時間を目途にしてベットへ臥床する

【出演】
市川砂織(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
田地奏恵(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
森下純子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 非常勤講師)

【引用・参考文献】

(1)岡庭 豊(執筆),医療情報科学研究所(編集):看護技術が見える vol.1,メディックメディア,東京,2014:278-285.
(2)竹内修二,松永保子(編著):看護技術の根拠Q&A,照林社,東京,2010:116-121.

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