においが気になる人への アドバイスはあるの?|ストーマケア

『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、ストーマケアで行うにおい対策について解説します。

 

においが気になる人へのアドバイスはあるの?

 

におい対策には,便や尿自体のにおいを軽減させるような食事療法や,排泄物のにおいに化学反応を起こして軽減させる消臭剤などを使用する方法があります.
また,脱臭剤シートや消臭下着,パウチカバーを使用した対策をとることもあります.

 

解説

排泄物のにおいの原因は,排泄物に含まれるアンモニア,アミン類,メチルメルカブタン,インドールなどが主要成分といわれています.

 

においを強くする原因は,食事内容以外にも食事の食べ方,便秘,強いストレス,消化状態にも左右されます.もともとにおいの強いニンニクやにらなどの大量摂取や高脂肪,高タンパク質食品など腸内細菌を変化させるような食品もにおいを強くするもとになります.しかし,極端に食事を制限するのはQOLを低下する可能性もあるので注意が必要です.

 

基本的に,ストーマ袋の中の便は外には漏れないように作られています.

 

においの問題でまず最初にしなければならないことは,誤った方法でケアしていないか確認することです.

 

たとえば,ストーマ袋は内側に排泄物がついてもにおいは外に漏れないように作られています.しかし,ストーマ袋を洗浄して排泄物が混じった洗浄液がストーマ袋の外側に付着すると,洗浄液を拭き取ったとしてもそのにおいは残ります.

 

また,洗浄液で脱臭フィルターの機能が低下してにおいを感じることがあります.

 

便の排出時やストーマ袋の排泄口の処理がうまくできない場合は,操作が可能な装具への変更も必要となります.

 

このようにケア方法に問題がある場合は,変更することで解決できます.

 

尿臭には感染尿などがにおいの原因になることがありますので,これらの確認も必要です.

 

知っておこう!におい対策:消臭と脱臭

ストーマケアでよく行うにおい対策には,消臭と脱臭という方法があります.

 

消臭は,においの成分を中和や酸化,還元などの方法で軽減する方法です.ストーマ装具用の消臭剤では液状,パウダー状が販売されています.ただし,便を廃棄するたびに追加しないといけないので,注意が必要です.

 

脱臭は,活性炭などでにおい成分を吸着させる方法です.ガス抜きフィルター内蔵型の装具には,においを脱臭フィルターで吸着してにおいが漏れない工夫がされています.消臭作用や消臭能力はそれぞれ異なるので,適切に使用する必要があります.

 


[参考文献]

 

  • 1)ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.ストーマリハビリテーション 実践と理論.金原出版,2006.
  • 2)日本ET/WOC協会編.ストーマケア エキスパートの実践と技術.照林社,2007.
  • 3)日本ストーマリハビリテーション学会編.ストーマリハビリテーション学用語集.第2 版.金原出版,2003.

 


[Profile]
菅井亜由美 すがい・あゆみ
星ヶ丘厚生年金病院看護局看護科長/皮膚・排泄ケア認定看護師

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。

 

[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行

 

ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!

 

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