片麻痺患者は患側を下にした側臥位を避けたほうがよいのはなぜ?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は麻痺による障害に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

麻痺患者は患側を下にした側臥位を避けたほうがよいのはなぜ?

 

麻痺側は、自動運動ができなかったり、循環障害があるために褥瘡ができやすいためです。

 

麻痺による障害は

片麻痺があると、身体の動きが妨げられ、その結果圧迫に対する適切な対応ができなくなります。また、麻痺に伴って血液の循環障害も起こります。そのため麻痺側を下にした側臥位をとれば、褥瘡の発生要因を増すことになります。

 

さらに、神経麻痺などによる知覚障害がある場合には、生体の防御反応が遮断されることにより、痛みの自覚がないため、発見が遅れてしまいます。

 

※編集部注※

当記事は、2017年1月24日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術 第2版』 (編著)江口正信/2024年5月刊行/ サイオ出版

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