消化管ホルモンと消化酵素|からだずかん【33】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は3章『消化器系』より、「消化管ホルモンと消化酵素」について解説します。

 

著:角野ふち
 

消化管ホルモンと消化酵素

消化管(しょうかかん)には食物を効率よく消化するために消化酵素(しょうかこうそ)が分泌されています。

酵素はハサミをもっている職人のようなイメージ。

 

また、消化管ではホルモンも分泌されています。

ホルモンとは、からだの生命維持にはたらく情報伝達物質をさします。

消化管ホルモンは消化酵素や、消化管の動きなどの調整にはたらきます。

いわば現場監督のような存在です。

 

ホルモンと酵素の役割の違いを擬人化したイラスト。「ホルモン=現場監督」としてメガホンで指示を出し、「酵素=ハサミをもつ職人」として実際に分解作業を行う様子が描かれています。中央では胃のような形をした臓器キャラクターが「Thank you」と感謝を伝えており、ホルモンによる調節と酵素による消化作業の協力関係がわかりやすく比喩表現で示されています。

 

消化管ホルモンまとめ

胃と十二指腸から分泌される消化管ホルモンの種類と働きをまとめたイラスト図解。 1.胃のG細胞より分泌される「ガストリン」:壁細胞に作用し、塩酸の分泌とペプシンの合成を促進、胃の運動を促進する。 2.十二指腸のS細胞より分泌される「セクレチン」:膵液分泌を促進し、胃液分泌を抑制する。 3.十二指腸のI細胞より分泌される「コレシストキニン(CCK)」:胆のう収縮と膵液分泌を促進し、胃液分泌を抑制する。※パンクレオザイミン(CCK-Pz)とも呼ばれる。 4.十二指腸から分泌される「胃抑制ポリペプチド(GIP)」:インスリン分泌を促進し、胃液と胃の運動を抑制する。

 

消化酵素まとめ

小腸(しょうちょう)は、栄養素と水分のほとんどを吸収、消化するはたらきをもちます。

からだづくりやエネルギー源としてはたらく三大栄養素(糖質タンパク質脂質)を中心に消化酵素による分解の流れをまとめてみます。

 

三大栄養素(糖質、タンパク質、脂質)の消化・吸収プロセスをまとめた系統図。 糖質:唾液アミラーゼでデキストリンへ、膵液でマルトース・スクロース・ラクトースへ分解。さらにマルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ等の小腸酵素により、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース、ガラクトースとなり毛細血管・門脈を経て肝臓へ運ばれる。 2.タンパク質:胃のペプシンでペプトンへ、膵液のトリプシン・キモトリプシンでオリゴペプチドへ分解。さらにオリゴペプチダーゼ、アミノペプチダーゼによりアミノ酸となり毛細血管・門脈を経て肝臓へ運ばれる。 3.脂質:肝臓・胆のうからの胆汁酸による「脂肪の乳化」と、膵液による脂肪・タンパク質・糖質の分解を経て、モノグリセリドと脂肪酸へ。ミセル形成により吸収しやすくし、カイロミクロンとなってリンパ管へ運ばれる。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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