肺におけるガス交換|からだずかん【22】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は2章『呼吸器系』より、「肺におけるガス交換」について解説します。

 

著:角野ふち
 

 

肺におけるガス交換

肺胞(はいほう)と毛細血管との間では、常にガス交換をしています。

 

ガスは、肺胞と血液の間を移動することができます。

 

また、肺胞内ではサーファクタントという物質をだして肺胞の内側を覆い、表面張力を弱め、肺胞が潰れないように守っています。

 

肺胞内と血管の間で行われる酸素と二酸化炭素の交換の仕組みを図解したもの。 ガスは脂溶性であり、肺胞上皮や毛細血管内皮などの薄い層を通り抜けて赤血球へと移動する様子がキャラクターを用いて描かれている。

 

ガス交換

ガスは分圧(ぶんあつ。各気体がもつ圧力)の差によって移動します。

この分圧単位として、Torrが用いられます。

 

肺胞気と毛細血管内の血液(静脈血・動脈血)における酸素分圧と二酸化炭素分圧の数値を比較した図である。 ガスが分圧の高い方から低い方へと移動する性質により、酸素を取り込み二酸化炭素を排出するガス交換の仕組みが具体的な数値(Torr)とともに示されている。

 

分圧についての整理

肺胞(Alveolar)の「A」と動脈(Arterial)の「a」を用いた、医学的な略語表記の違いを解説した図である。 肺胞気の酸素分圧をPAO2、動脈血の酸素分圧をPaO2と記すなど、大文字と小文字で部位を区別するルールが視覚的に示されている。

 

酸素や二酸化炭素など、各気体がもつ圧力はそれぞれ異なります。

 

分圧に差があるときに、ガスは分圧が高いところから低いところへ移動をするルールがあります。

 

また、分圧=濃度として示すことができます。

肺と血液の間で起こるこのようなガスの移動を拡散(かくさん)といいます。

 

O2とその後のはなし

血液中に移動した酸素は、赤血球(せっけっきゅう)が受け取ったあと、ヘモグロビン(Hb)というタンパク質とくっつきます(=結合)。

 

赤血球内のヘモグロビン(Hb)が酸素(O2)と結合して全身へ運ぶ様子を描いた図。 酸素と結合している鮮やかな赤色の状態と、結合していない暗い色の状態を比較し、動脈血中のHbのうち酸素と結合している割合をSaO2と呼ぶことが示されている。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

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看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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