内分泌系（72問）　状況設定問題

第102回午後95問

次の文を読み問題2に答えよ。
Aさん（54歳、女性）は、10年前に2型糖尿病と診断され、外来受診を続けていた。今回血糖コントロールが不良となり、精密検査とインスリン治療を検討するために入院した。身長154cm、体重45kg、HbA1c9.0％。早朝空腹時血糖値178mg/dL、食事摂取の指示エネルギー量は1,400kcal/日である。

問題2
入院後5日。超速効型インスリンの自己注射が開始された。開始7日、Aさんがインスリン注射を忘れて、昼食を食べ始めていたところを看護師が発見した。

看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.　食事を中断して血糖値を測定する。
2.　食事を中断してインスリン注射をする。
3.　インスリン注射の必要性を再度詳しく説明する。
4.　今後は看護師が食前に注射をするよう声をかけると説明する。

解答・解説を見る

解答・解説

1.　食事を中断して血糖値を測定する。: すでに食事を開始してしまっているため、血糖値を測定するよりインスリンを一刻も早く注射すべきである。
2.　食事を中断してインスリン注射をする。: 本来は食事の直前にインスリン注射をすべきであるが、忘れて食事を食べ始めてしまっていることから、一刻も早く注射すべきである。食べ始めたばかりであると設問にあり、また超速効型インスリンであることから、食事を中断してインスリン注射をすることは適切である。
3.　インスリン注射の必要性を再度詳しく説明する。: 患者はすでに食事を食べ始めてしまっていることから、必要性を説明している場合ではなく、急ぎインスリン注射をすることが優先される。
4.　今後は看護師が食前に注射をするよう声をかけると説明する。: 患者は退院後、インスリン自己注射を続けていかなくてはならない。そのため、今後は看護師が注射の声かけをするということは、患者の自立支援として適切ではないし、まず急ぎインスリン注射をすることが優先される。