ナースのお悩み処方箋【14】自信は声に出る
「自信は声に出る」

私の中で、ひとつだけ、仕事上のモットーがあります。
それは『何かを言う時は、大きな声で、はっきり発音する』ということ。
新人時代、不勉強なことを患者さんに訊かれて、ちゃんと説明できず、ボソボソしゃべって場を濁そうとしたことがあります。
その場にいた先輩看護師に「何を言ってるのか聞こえなければ、説明の意味がない。無駄」とばっさりやられてしまいました。
特にお年寄りは耳が遠くなっているのですから、ボソボソしゃべったところで、何も聞こえなくて、無用なストレスを与えてしまうでしょう。
相手が何を言っているのかわからない、というのは、思っている以上にストレスになるものです。
たとえば、あなたが風邪をこじらせて入院したとしましょう。
担当になった看護師がボソボソとしゃべる人だったら……どうでしょう?
はっきりしゃべれ!と、イラッとしませんか?
この人、自信がないのかなと不安になりませんか?
少し考えてみましょう。
あなたはどんな時に、声が小さくなってしまいますか?
逆に、どんな時に、つい声が大きくなってしまうのでしょうか。
『自信のない時』や『不安な時』に、人はつい声が弱くなってしまうものです。
自信がない時は、声に出ます。
自信がある時も、声に出ます。
新人のうちや、部署異動・職場を変えた直後など、まだ勝手がわからず、患者さんやドクターなどのスタッフ対応の言葉も小声になりがち。
でも、その小声が、患者さんに不安を与えるのです。
自信があってもなくても、はっきり話すことで、相手に不安を与えないことができるのです。
もし、不勉強でわからないことがあったとしても、正直に謝りながら、それをはっきりと説明した上で解決策を示せば、逆に信頼を覚えてもらえるものです。
元気な声で、患者さんに元気を分け与えることができる看護師――なんだか素敵な響きだと思いませんか?
【岡田久美】 兵庫県出身。看護書籍の編集とゲームシナリオライターを本業に、フリーの看護師として活躍中。いつでもどこでもどんなところでも勤務できるオールマイティな看護師を目指し、これまでの勤務職場は病院、クリニックなど30以上。
著書に「看護師の流した涙」(ぶんか社)がある。
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