eGFRとは・・・
eGFR(いーじーえふあーる、estimated glomerular filtration rate)とは、腎機能を評価する際に用いる数値である。腎機能の指標としてよく用いられる。推算糸球体濾過量ともいう。
腎臓は、糸球体で血液を濾過して尿を作っている。糸球体で濾過される量を糸球体濾過量(GFR)と呼ぶ。GFRを測定するには24時間蓄尿を必要とする方法のほかに、採血のみで簡易的に推定できるeGFRがよく用いられている。
【基準値】
正常値は60mL/分/1.73㎡以上。
腎機能が悪くなるとeGFRの数値は低下するとされている。
【検査の目的】
慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)の重症度ステージ分類の重要な指標のひとつであり、薬剤投与量の調整の目安にも使われる。
【eGFRの計算式】
血清クレアチニン(Cr)値・年齢・性別から算出する。
・男性 194✕Cr-1.094✕年齢-0.287
・女性 194✕Cr-1.094✕年齢-0.287✕0.739
高齢者や長期臥床など筋肉量が極端に少ない場合は、eGFRが高く算出されることに注意する。
またeGFRは、血清シスタチンCからも算出できる。
【引用・参考文献】
1)白井小百合.池森敦子ほか編.腎機能検査.病気がみえるvol.8 腎・泌尿器.第2版.メディックメディア,2014,p26.
2)日本腎臓学会.エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023.