最終更新日 2019/09/30

嘔吐反射

嘔吐反射とは・・・

嘔吐反射(おうとはんしゃ、vomiting reflex)とは、口腔内に異物が入ることで強い吐き気をもよおす状態のことである。歯科治療において起こることが多い。異常絞扼(こうやく)反射とも言われる。
 
通常は、喉の奥に異物を感じた場合にのみ、吐き気をもよおすが、嘔吐反射の場合、喉の奥でなく、口腔内に指や咽頭鏡が入るだけで吐き気をもよおしてしまう。口腔ケアや口腔内吸引などの際にも注意が必要である。
 
【原因】
通常の嘔吐反射は、喉の奥に異物が入ったとき、異物が食道へ入らないようにするために起こる反射的な防御反応であるが、過剰な嘔吐反射は、精神不安定、緊張など、心理的なものが原因であることが多い。

 

引用参考文献
1)辻岡良輔.ベッドサイドの“困った”解決術 ⑪嘔吐反射が強い患者さん.BRAIN NURSING.33(10),2017.70-73.(ISBN 9784840458672)
2)和田攻ほか編.嘔吐反射.看護学大辞典,第2版,2010,395.(ISBN 9784260005135)

執筆: 永澤成人

東京慈恵会医科大学医学部 看護学科老年看護学助教

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