最終更新日 2019/02/13

自己血輸血看護師

自己血輸血看護師とは・・・

自己血輸血看護師(じこけつゆけつかんごし)とは、自己血輸血を適正かつ安全に推進する看護師のことである。日本自己血輸血学会が定める、学会認定・自己血輸血医師看護師制度に基づいて認定される。
自己血外来において、貯血式自己血輸血を受ける患者に対し、適切な採血を行う役割がある。採血時の細菌汚染や血管迷走神経反射などの危険を回避しながら行うことが求められる。
また、自己血輸血だけでなく、臨床の輸血においても指導的立場に立って輸血療法の質の向上に努める必要がある。

■自己血輸血とその必要性
輸血には「他人の血液を使う輸血(同種血輸血)」と「自己血輸血」の2種類がある。他人の血液を輸血する場合には、十分な検査を行っていても、ときに副作用が起きる可能性がある。このことから、感染症やGVHD(移植片対宿主病)の危険がない自分の血液を使う「自己血輸血」が必要となっている。

■制度設立の経緯
現在、少子高齢化に伴う輸血血液供給量不足の問題があるのにもかかわらず、輸血部のない施設が多く、看護師あるいは研修医が自己血採血を行うことが多い。しかし、採血時の細菌汚染率が高いことや、返血時の血液の取り違えの危険性など、リスクも多い。これに対応するために、適正で安全な自己血輸血を推進する看護師の育成が必要になり、学会認定・自己血輸血看護師制度が設立された。

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