小児の酸素療法ー酸素テント、酸素ボックス
『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』(インターメディカ)より転載。一部改変。
佐々木祥子
東京都看護協会/小児看護専門看護師
酸素テント、酸素ボックス
酸素テント、酸素ボックス使用時は、加湿や結露によりシーツや衣類が濡れやすく、また氷も使用するため、低体温を起こさないよう注意する。
❶患児の頭側に防水シーツ、もしくは横シーツを敷き、酸素テント(図1)、もしくは酸素ボックス(図2)を設置する。
酸素テントの場合は、氷室に氷を8割程度入れ、排水チューブをバケツに入れる。
図1 酸素テント

POINT
■酸素テントは一定の酸素濃度を維持することが難しいため、酸素濃度を適宜測定する。
図2 酸素ボックス

❷酸素流量計・加湿器を中央配管に取り付け、加湿器に酸素接続チューブをつなぐ。
❸酸素流量計(図3)のバルブを開いて酸素を流し、指示された酸素濃度になってから患児を収容する。
図3 酸素濃度計
口元の酸素濃度を測定。大気中の酸素濃度21%を示すよう補正してから使用。

POINT
氷と排水用チューブ(図4)
■テント・ボックス内の温度が呼気により上昇するのを防ぐため、氷を入れる。多すぎると温度が下がり、低体温をきたすので注意。
■排水をたまったままにしておくとカビが発生するので、注意。
図4 排水用チューブ

本連載は株式会社インターメディカの提供により掲載しています。
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[出典] 『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』 監修 山元恵子/編著 佐々木祥子/2022年7月刊行/ インターメディカ


