ポータブルトイレを置く位置が重要なのはなぜ?|排泄援助

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回はポータブルトイレの設置場所に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

ポータブルトイレを置く位置が重要なのはなぜ?

片麻痺がある患者がポータブルトイレを使用する場合、トイレの置き場所によって使い勝手に違いが出てくるためです。

 

これは、トイレの自立を促すうえで重要なポイントになります。

 

片麻痺がある場合は必ず、健側のベッドサイドにポータブルトイレを置きます。右麻痺であれば、一部介助で起きる場合、ベッドの左側に端座位になります。さらに、健側側にポータブルトイレを置いて介助をします。

 

片麻痺患者は、ベッド上で起き上がる、床に足を下ろすという動作を行うとき、健側の腕でベッド柵につかまりながら、健側のほうに降ります。また、ベッドから降りた後も健側の手でポータブルトイレの手すりにつかまりながら、ポータブルトイレに座ります。

 

もし、患側のほうにポータブルトイレが置いてあると、こうした一連の動作がスムーズに行えなくなります。

 

また、ポータブルトイレはベッドに対して30度くらいの角度をつけて置くようにします。ベッドと平行に置くと、移乗するときにトイレの手すりに健側の手でつかまりにくくなり、スムーズに移乗できません。

 

図1ポータブルトイレを置く位置

 

 

ポータブルトイレでの排泄援助

片麻痺患者に対してポータブルトイレでの排泄援助を行う場合は、患者の残存機能によって1人で介助するか2人で介助するかを決める必要があります。

 

下着を下ろす間、患者が健側の手でトイレの手すりにつかまってしっかりと立てるようであれば、介助は1人で行えます。立っていられない場合は、1 人の看護師が身体を支え、もう1人が下着を下ろします。

 

これは、車いすでトイレに移動する場合も同様です。

 

※編集部注※

当記事は、2019年12月30日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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