食欲の亢進や不振が起こるのはなぜ?|食事援助

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は食欲の亢進や不振に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

食欲の亢進や不振が起こるのはなぜ?

食欲のメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、間脳の視床下部にある2つの食欲に関する中枢(満腹中枢と摂食中枢)が、互いにバランスをとりながら食欲を調節しているとされています。

 

短期的な調節は、血中グルコースや血中インスリン、血中遊離脂肪酸などの体液情報と壁伸展(いへきしんてん)刺激の神経刺激によってコントロールされています。

 

食欲は、視覚、嗅覚、味覚など、様々な感覚や精神機能に影響されており、疾病によって食欲が減退している患者に対しては、視覚や味覚など、精神的な部分を刺激して食欲を促す工夫が必要です。

 

食欲を亢進させる原因として考えられるのは、糖尿病、過食症、多食症、甲状腺機能亢進症ステロイド剤内服中、胃・十二指腸潰瘍、過酸性胃炎などです。

 

一方、食欲不振をひき起こす原因として考えられるのは、慢性胃炎、肝機能低下または不全、腹部膨満といった消化器の異常、便秘、全身の炎症反応、口腔内の衛生状態、体温の上昇、薬物の副作用、精神的ストレス情緒不安定、病室の環境、食事内容などです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。/著作権所有(C)2016照林社

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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