脳幹|からだずかん【44】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は4章『・神経系』より、「脳幹」について解説します。

 

著:角野ふち
 

脳幹<Brain stem>

脳幹(のうかん)は、間脳(かんのう)下方から脊髄(せきずい)へとつながっており、通路のように軸となっています。

中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい)からなります。

 

脳幹(のうかん)の解剖学的構造と位置関係を説明するイラスト図解。全体像と構成: 脳幹は上から「中脳(ちゅうのう)」「橋(きょう)」「延髄(えんずい)」の3つで構成され、間脳と脊髄をつなぐ位置にあります。「生命維持に不可欠な中枢」が集まっていることが強調されています。腹側面(前面): 大脳脚、錐体(すいたい)、錐体交叉などが示されています。また、I・II・XI以外の9つの脳神経の核が存在することが記されています。背面図: 視床上部にある松果体(メラトニンを分泌)、視床枕、中脳の四丘体(上丘・下丘)、第4脳室、小脳脚などが詳しく描かれています。

 

脳幹のはたらき

大きく3つのはたらきがあります。

特に延髄の機能は生命維持に不可欠でありとても重要です。

 

①大脳皮質(だいのうひしつ)と脊髄のあいだを出たり入ったりする通路

②脳神経を出す神経(しんけいかく)がある

③生命維持に必要な機能の中枢(ちゅうすう)部位(延髄

 

脳内における情報の流れと「脳幹網様体(のうかんもうようたい)」の役割を説明するイラスト図解。情報の入力と出力: 脊髄からの感覚情報が脳幹を経て、間脳(視床)で中継され、大脳皮質へと伝わる「入力」の流れと、大脳皮質や大脳基底核からの命令が脳幹を経て脊髄へ伝わる「出力」の流れが矢印で示されています。脳幹網様体: 脳幹の中心部に位置する特殊な神経系。神経細胞と連絡線維が複雑に混ざり合う場所であり、大脳、視床、小脳、脊髄など、あらゆる方向へ情報を中継・拡散させるネットワークのような役割を果たしている様子が描かれています。

 

中脳<Midbrain:小脳よりも小さい>

間脳とに挟まれるように位置する小さな器官。

視覚(しかく)や聴覚(ちょうかく)による反射に関与しています。

 

中脳(ちゅうのう)の構造と、視覚反射に関わる機能を説明するイラスト図解。中脳の形状: 腹側と背側(中脳蓋)の形状が示されています。背側には「上丘(じょうきゅう)」と「下丘(かきゅう)」が左右一対ずつ、計4つのふくらみ(四丘体)がある様子が描かれています。上丘には「瞳孔の大きさを調節する中枢」があることが強調されています。ライトで照らされた目に反応して瞳孔が収縮する「瞳孔反射(対光反射)」の様子がイラストで示されており、視覚的な反射の拠点であることを説明しています。

 

橋<Pons:神経のわたり廊下>

中脳からつづく丸みがある器官。

求心性(きゅうしんせい)(上行性(じょうこうせい))や遠心性(えんしんせい)(下行性(かこうせい))の伝導路(でんどうろ)が通っています。

 

脳幹の一部である「橋(きょう)」の機能と、神経情報の伝達方向を説明するイラスト図解。橋の機能: 中央に描かれた「橋」は、呼吸に関わる「呼吸中枢の一部」を担っていることが示されています。求心性(きゅうしんせい): 感覚情報などが末梢から「中心(脳・脊髄)へ向かう」上向きの流れ。遠心性(えんしんせい): 運動命令などが「中心から遠ざかる(末梢へ向かう)」下向きの流れ。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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