人体の構造|からだずかん【1】
『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は序章『生命の基本構造』より、「人体の構造」について解説します。
著:角野ふち
人体の構造
生物は全て細胞からできています。たった1つの細胞が分裂を繰り返しながら増殖し、細胞同士が集まり個体をつくりだします。
人間のからだ(成人)は約37 兆個の細胞でできています。種類は200 種類以上。大きさや形はさまざまですが、基本の構造はみんな同じ。どの細胞も遺伝子情報をもった核と、細胞質、細胞膜からつくられています。

ただし例外の細胞もあります。
例えば、赤血球〈せっけっきゅう〉は血液細胞の1 種ですが核をもたない細胞です。

これは、成熟する過程で核を失うためです。核をもたない赤血球は小さく変形することができるなど、はたらきやすいように変化したと考えられて
います。
このように、細胞は目的に応じてその形や大きさを変えています。まるで人類の進化の過程のようですね。
階層性
生物の構造は、階層性〈かいそうせい〉とよばれるしくみで成り立っています。
人間のからだもこの階層性に当てはめられます。

組織と器官系
人間のからだは、大きく4種類の組織に分けられます。

いくつかの組織が集まって器官となり、器官はグループ分けすることができます。これを器官系とよびます。
本書はこの器官系で章を分けています。
ホメオスタシス Homeostasis
細胞たちはみんな、大きな1つのルールに従っています。
それは、恒常性〈こうじょうせい〉を維持するというルールです。
恒常性の維持とは、細胞自身が快適に活動していくために、その生活環境を一定に保ちつづけるという意味をさします。

細胞にとっての生活環境は、細胞外液に相当します。
この環境に影響するのは外部からの刺激である光や温度、酸素濃度、pH〈ピーエイチ〉や塩分濃度などです。体内では、この刺激に対して生活環境を一定に保とうと、細胞同士が連携してはたらきます。
このしくみをホメオスタシス(恒常性)といいます。
[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA



