「ホスピタルアート」患者さんだけでなく医師や看護師にも効果が|ナース知っ得ニュース
【週刊】ナース知っ得ニュース 2014/4/30号
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「ホスピタルアート」患者さんだけでなく医師や看護師にも効果が
先日の4月24日(木)、銅版画家の山本容子さんによって一枚のホスピタルアートがお披露目されました。場所は、香川県高松市の高松赤十字病院の壁。「愛の小径(こみち)」呼ばれる壁画作品です。
本作品は、横約6.4メートル、縦2.2メートルのアクリル画で、場所は病院の西玄関口にあたる廊下の壁。壁画には、瀬戸内海の島々の風景が表されています。
実際に山本さんが県庁の展望室から見たという瀬戸内海の島々の風景が、そのまま映し出されました。山本さんは、4月17日(木)から、一日7時間のペースで描いたそうです。
「壁が真っ白で無機質な感じがしたので、温かい雰囲気の場所にしたかった。入院患者の人が、あの絵を見に行こうと前向きな気持ちになってほしい」と山本さんは語っています。
「病院に壁画 山本容子さんが描く」(朝日新聞DIGITAL)
ホスピタルアートとは
無機質な病院の白い壁や天井を、アートによって心地いい空間になるようにする取り組み「ホスピタルアート」。
日本では、主に小児病棟の壁に絵画作品などが展示されることを中心に実施されています。
海外ではすでに社会的認知度も高く、発展している分野です。
日本ではまだまだ認知度は低いですが、数々のアーティストや団体、学生らがこのホスピタルアートに取り組み始めています。
ホスピタルアートを先導する山本容子さん
今回ホスピタルアートを手がけた山本容子さんは、スウェーデンの国立大学病院を訪問した経験を元に、大学での講義も行っています。
ホスピタルアートについては先進国といえるスウェーデンの病院内では、アート作品のほか、椅子が子どもの患者のために低く設置されているなど、子どもに対する配慮が色濃く表れているといいます。
また、山本さんによれば、ホスピタルアートは患者さんだけが対象ではないといいます。
患者さんを思って来院してくる人々をはじめとして、医師や看護師、その他の医療関係の人々に対しても、アート作品を目にすることによる何らかの効果が期待できるといわれています。
今後の日本での「ホスピタルアート」の発展が楽しみです。
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