ドローンで処方薬配達、ペッパーがいる病院―新技術で医療は変わるか

新しい科学技術が医療の分野にも活用される動きが相次いでいます。

政府は地域限定で規制を緩める国家戦略特区に千葉市を指定し、小型無人機「ドローン」を使って医療用医薬品(処方薬)や生活必需品を宅配できるようにする方針を発表しました。ネット通販大手の米アマゾンが参入する見通しで、実現すれば世界初の実用化となる可能性もあるそうです。3年以内の事業化を目指しています。

また、岐阜県の総合病院では、来年1月から人型ロボット「Pepper(ペッパー)」が導入されます。患者に医療情報の提供などを行う予定です。

 

将来、看護師など医療従事者の仕事が、このような先端技術でどこまで補えるようになるのか―その可能性が話題になっています。

 

 

テレビ電話で診療し、処方薬を宅配

千葉市のドローン計画は、幕張新都心内に集積所を設け、約10キロ離れた物流施設からドローンを使って荷物を運ぶ内容。外に出にくい高齢者や子育て世代の利便性を高める狙いで、同じ地域の店舗から高層マンションのベランダに医薬品や生活必需品を宅配するサービスも行う予定です。

さらに、医師がテレビ電話を通じて患者に診療や服薬指導を行い、処方薬を宅配で購入できるサービスも検討するそうです。

 

人手不足に悩む医療業界ではいずれ本格的に導入する動きが出てくると予想されていますが、機械越しの診療に不安や難色を示す声もあります。患者の心理的サポートは、引き続き検討すべき課題です。

 

ペッパーが同僚看護師になる日が来る?

一方、岐阜県の病院にお目見えするペッパーは、院内の人間ドック・健診センターの受付で働く予定です。「人工知能開発室主任」という立派な肩書も持っています。

 

ペッパーはソフトバンク社が販売する人型ロボットで、身長121センチ、体重29キロ。人工音声と胸の表示パネルで、患者に医療の情報を提供したり、フロアの説明をしたりします。人型の外見を生かして、利用者と簡単なおしゃべりができる設定を施し、待ち時間を楽しく過ごしてもらえるようにするそうです。

 

基本的な業務をペッパーに任せることで、看護師が個別の患者の相談や専門的な相談に乗る時間を作りやすくする狙いもあります。雑務をペッパーがしてくれることで、医療業務がはかどる可能性があるなら看護師にとって頼もしい味方になるかもしれません。さらにこの病院では、いずれは看護師が行っている患者の見回りもペッパーに担当させる計画をしているそうです。ロボットが同僚看護師になる日もそう遠くないかもしれません。

 

ペッパーはネットを介した人工知能で動き、会話もできるとあって、企業の人材、家族の一員などさまざまな活用方法が考えられています。岐阜の病院では月額6万5千円のリース契約をしているそうです。

 

世界初ドローン宅配は千葉で?特区指定、アマゾン参入へ(朝日新聞)

「ペッパー」が検診の受付に 笠松・松波総合病院で導入(中日新聞)

SNSシェア

コメント

0/100

掲示板でいま話題

他の話題を見る

アンケート受付中

他の本音アンケートを見る

今日の看護クイズ

本日の問題

◆循環器の問題◆左心不全患者に急速な輸液を行った場合に特に注意が必要なリスクはどれでしょうか?

  1. 発熱
  2. 呼吸困難
  3. 乏尿
  4. 嘔気

9670人が挑戦!

解答してポイントをGET

ナースの給料明細

9079人の年収・手当公開中!

給料明細を検索