在宅治療でのリハビリ支援に注目。遠隔治療「テレナーシング」がすごい

医療費削減のための在院日数短縮や医療資源の一極集中、高齢化で進む地方の過疎化――こうした様々な課題に対応するために、「遠隔看護」を導入しようとする動きが強まっています。
遠隔看護(テレナーシング)は、在宅医療を受ける患者にも、入院患者と同じくタイムリーに看護を提供するために、1980年代から海外を中心に広がり始めたものです。日本でも、離島が多い沖縄県や山間部が多い自治体などを中心に、遠隔看護の試行が少しずつ進められてきました。
遠隔看護にはインターネットや電子メール、テレビ電話などのITツールの活用が欠かせません。医療分野でのIT活用が活発化するのにあわせて、遠隔看護にも新しい局面が訪れようとしています。
タブレットでがん患者を遠隔看護
遠隔看護は、主に慢性疾患患者のサポートを中心に取り組みが進んできましたが、今回はがん看護の分野で導入された具体的な例を1つご紹介します。
対象者は前立腺がんの手術を受けた患者。
期待されるのは、情報収集のサポートと在宅リハビリ支援機能です。
●情報収集のサポート
患者にタブレットを配布し、退院後の状況を毎日入力してもらいます。
入力するのは以下の項目です。
・失禁の回数
・尿取りパッドの使用枚数
・排尿時の痛み
・症状の変化
これらのデータを医師や看護師がクラウド経由で確認し、来院や追加の投薬など医療行為の必要性を判断します。
●在宅リハビリ支援
前立腺がん治療の合併症として起こる失禁症状は、手術後に「骨盤底筋体操」と呼ばれるリハビリを行う事で改善されることが分かっています。
タブレットを介して医療従事者と定期的にやりとりすることによって、患者がリハビリに取り組むよう促します。
具体的には、ブログ形式でリハビリの継続を管理し、アドバイスを送ります。
政府の大きな方針として在宅医療が進められるなか、今後は抗がん剤治療など他分野への応用も期待されます。
(参照)
東北大学大学院医学系研究科 プレスリリース 「タブレットによる術後の体調管理でがん患者を遠隔看護可能に」
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