最終更新日 2018/06/06

発達障害

発達障害とは・・・

発達障害(はったつしょうがい)とは、自閉症、アスペルガー症候群その他広汎性発達障害、学習障害、注意欠如多動症(ADHD)、その他これに類する機能の障害のことをいう。周囲の理解と対応により将来的に支援が不要となる場合もあるため早期発見・早期支援が重要である。文部科学省でも発達障害者支援法を定めて発達障害に対する対応を周知している。

診断には医療機関の受診が必要だが、発達障害を診療できる専門の医療機関はまだまだ少ないのが現状である。症状が軽度の場合は個性の範疇ととらえられ本人の自信の喪失にもつながる。いきなり専門の医療機関を受診するのは難しい場合も多いため、まずは無料の保健センターや子育て支援センターで相談してみることも可能である。

1)自閉症スペクトラム症
かつては広汎性発達障害と呼ばれ、自閉症、アスペルガー症候群、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能な広範性発達障害を含み発達障害を占める疾患概念として用いられていた。現在レット症候群は遺伝子変異による疾患であることが判明しこの概念から除外されている。以前は母親の愛情不足や育て方等の環境的要因が原因と思われていたが、近年では脳の一部の機能障害のため症状が出現していると考えられる。
1.自閉症
3歳ぐらいまでに現れ、他人と社会的関係の形成困難、言葉の発達遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害。
2.高機能自閉症
自閉症症状を有するが知的発達の遅れを伴わないもの。
3.アスペルガー症候群
知的発達の遅れを伴わず、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないもの。

具体的な特徴としては視線を合わせたり、気持ちを伝える、友人関係をうまく築くことが困難、言語発達の遅れ、特定の刺激に対する過敏性や鈍さ、生活習慣や偏食等の特徴的なこだわりを持つ、特定の興味に熱中するという行動がみられる。

2)注意欠如多動症(ADHD)
年齢や発達に不釣り合いな不注意(注意欠如多動性、衝動性を有し、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもの。7歳以前に現れ、その状態が継続する。小児期には3~7%、成人期には2~4%にADHDが診断される状態にある。
具体的な特徴としては忘れ物やうっかりミスが多い(不注意)、じっと席に座っていることができない(多動性)、興味のあるものに対して興奮しやすく衝動を抑えられない、待つことや我慢することが苦手ですぐにイライラする(衝動性)があり、叱られることや注意されることが多く、自信を失ったりやる気を失ったりしてしまいやすい。

3)学習症(LD)
基本的に全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を示す。「読み」に困難がある読字障害、「書く」に障害のある書字表出障害、算数・推論に困難がある算数障害に分類される。能力に偏りあるため努力不足と誤解されやすい。

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