最終更新日 2019/09/30

遺伝子変異

遺伝子変異とは・・・

遺伝子変異(いでんしへんい)とは、細胞が発がん物質や変異原物質にさらされることで、遺伝子の塩基配列に変化が起きることである。時に、機能低下や亢進などが起こり、遺伝情報に変化が起こる。変異原物質に関係なく遺伝子変異が起こることもある。

通常、細胞には変異を修復する機能が備わっているため、遺伝子変異が次の世代の細胞に受け継がれる前に修復される。しかし、修復メカニズムが弱っていると、その変異が蓄積され細胞死やがん化を引き起こす。遺伝子変異が生殖細胞に発生すると、その子孫にさまざまな遺伝性疾患が起こる。

遺伝子変異には、親から子へと受け継がれる先天的なものと、生まれた後に起こる後天的なものがある。

【先天的な変異】
精子や卵子などの生殖細胞の段階ですでに遺伝子変異がみられ、細胞が分裂するたびに変異が引き継がれることで、同じ変異を持つ細胞が増えていく。親から子へと受け継がれる。生殖細胞変異とも呼ばれる。

【後天的な変異】
受胎後、細胞分裂の際に、DNAの変異により引き起こされる。放射線や毒物などの環境要因によって起こることもあり、がんなどの原因となることもある。子へと受け継がれることはない。体細胞変異とも呼ばれる。
 

引用参考文献
1)高嶋成光ほか.遺伝子変異はどのように起こるのか?.遺伝子診断の理解のために(日本語版).独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター.

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