看護用語辞典 ナースpedia キーワード:身体像

身体像とは・・・

最終更新日 2017/07/18

身体像(しんたいぞう)とは、自分自身の身体に関するイメージのことである。身体像は「自己」の概念の構成要素の一つと考えられており、容姿や能力についての評価を、感情などの意識的な部分で形づくる。ボディー・イメージともいう。
また、身体像は幅広い概念であり、知覚を通じて把握された身体、もしくは空間的な意識体験も含む。さらに身体像は身体の成長や発達、加齢、疾病、障害などに伴って変化していく。

■身体図式
身体像と類似した言葉に身体図式がある。ボディスキーマともいう。身体像が身体の意識的なイメージであることに対し、身体図式は身体に関する無意識、あるいは実際の感覚によってつくられた知識である。
身体像や身体図式の研究は、幻肢痛(げんしつう)の観察から始まった。現在、脳科学ないし神経科学で研究が進んでいるが未解明な部分も多い。身体像や身体図式は、身体そのものからは独立した機能であり、同時に潜在的な機能である。さらに、身体の各部分と関連し、それらを全体として統合する機能を持つ。

■身体像混乱と看護
新たな身体像の形成が追いつかず、現実の身体と著しくかけはなれた状態を「身体像混乱」という。例えば傷病による中途障害者は身体的な環境が急変し、動作や行動が制限される。このとき元の体のイメージとギャップが生まれ、身体像が混乱する。この場合は看護介入し、制限された身体に対する新たな身体像の形成が必要である。

■身体像と身体図式の障害
代表的な身体像と身体図式の障害には、以下のようなものがある。

・幻肢痛
傷病によって後天的に欠損した存在しない四肢に対して感じる痛みである。痛みは伴わないが、欠損した四肢を知覚する現象を幻肢という。

・醜形恐怖(しゅうけいきょうふ)
自己の身体の一部を非現実的に大きいと感じる、あるいは身体的外観を否定的に評価するような障害である。

・摂食障害(せっしょくしょうがい)
極端な食事制限(拒食症)や過度な量の食事(過食症)を伴う依存症の一種である。「極端なやせ願望」や「肥満恐怖」といった自己の身体的外観を否定的に評価する障害である。

・身体失認(しんたいしつにん)
感覚(視覚や触覚など)には異常がないにもかかわらず、自己の身体や身体の一部を認識できない障害である。

・心気症(しんきしょう)
疾病に罹患(りかん)する、または罹患しているとの思い込みが持続している精神障害である。自己の身体に現れる徴候や症状に対する認知の歪みから生じると考えられている。

・離人症(りじんしょう)
解離性障害に分類される症状の一つである。身体像が希薄なため、何事にも現実感の乏しいことが特徴とされる。

・体感幻覚(たいかんげんかく)
対応する疾患が無いにもかかわらず体感の異常を訴える障害である。
 

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