雀卵斑(そばかす)|色素異常⑤

『皮膚科エキスパートナーシング 改訂第2版』(南江堂)より転載。
今回は雀卵斑について解説します。

光井俊人
関西医科大学附属病院形成外科学講座

 

 

Minimum Essentials

1メラニンの産生の亢進が認められる状態である。

2顔面の正中に多発する淡褐色~濃褐色の小色素斑、いわゆる「そばかす」。

3レーザーやintense pulsed light(IPL)が有効である。

4紫外線からの防御が重要である。

 

雀卵斑とは

定義・概念

顔面の正中に多発する淡褐色~濃褐色の小色素斑で、いわゆる「そばかす」である(図1)。多くは顕性遺伝(優性遺伝)のため家族内発症をみる。白人に多い。

 

図1雀卵斑

雀卵斑

 

原因・病態

何らかの遺伝的要因により、メラノサイトのメラニン産生の亢進が認められる状態。

 

 

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診断へのアプローチ

臨床症状・臨床所見

顔面、まれに頸部、前腕、手背などの露光部に多発する。数mm大までの褐色小色素斑で5、6歳から発症し、思春期に明瞭となる。

 

検査

視診が重要である。

 

 

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治療ならびに看護の役割

治療

おもな治療法

日光曝露からの防御が重要である。QスイッチアレキサンドライトレーザーやIPLが有効な治療である。

 

合併症とその治療

Qスイッチアレキサンドライトレーザーでは施術後の色素沈着をきたす場合がある。

 

看護の役割

治療における看護

紫外線からの防御が重要であるため、日焼け止めの外用だけでなく、帽子、日傘の使用などの指導を行う。

 

 

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本連載は株式会社南江堂の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『皮膚科エキスパートナーシング 改訂第2版』 編集/瀧川雅浩ほか/2018年4月刊行/ 南江堂

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