体温測定時に腋窩を閉じた状態にするのはなぜ?|体温測定・腋窩
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は「体温測定前(腋窩)の注意点」に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
体温測定時に、腋窩を閉じた状態にするのはなぜ?
腋窩温測定の場合、腋窩を開放した状態にしておくと、外気によって皮膚温が下がってしまいます。
体温測定時には患者に「正確な体温を測るために腋(わき)を閉じておいてください」と説明し、協力を求めます。
20℃の室温で腋窩を40分開いていると、閉じていたときの温度まで戻るにはさらに40分かかるとされています。
運動や歩行などによる影響を少なくするためにも、検温の30分くらい前から腋窩を閉じて安静にしておくように説明しましょう。
MEMO体温計の種類
体温計には、電子体温計と赤外線鼓膜用体温計があります。電子体温計は、短時間に平衡温を予測でき、そのまま挿入しておくと実測値が計測できます(予測検温、実測検温兼用)。耳式体温計は、放射されている赤外線をとらえ、鼓膜の温度を測定します。プローブの入れ方が正しくないと誤差が大きくなります。簡便に測定できる非接触型体温計もあります。体表面から出る赤外線エネルギーを計測して体温に換算しています。精度が安定していないものもあるため、医療機器の認証を確認しておく必要があります。
※編集部注※
当記事は、2018年11月3日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版


