呼吸器系の構造

『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は「呼吸器系の構造」について解説します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

〈目次〉

 

呼吸器系の構造

呼吸器系とは外呼吸を行うための器官系で、空気の出入りに関与する腔、副鼻腔咽頭、喉頭、気管、気管支と細気管支、およびガス交換の場である肺胞を含む肺実質から成り立っています。

 

咽頭と喉頭

咽頭は口腔食道の間で、骨格筋に囲まれた約13cmの管状の空間で、咽頭鼻部、咽頭口部、咽頭喉頭部の3つに分類されます。咽頭の真下は食道につながり、前下方は気管と肺につながっています。

 

図1気管・気管支の構造

気管・気管支の構造

 

気管の入口に近い部分、いわゆるのど仏があるあたりが喉頭です(図1)。舌根の下(喉頭蓋)に始まり、第6頸椎の高さで気管に移行するまでの約5cmの長さの空間です。上気道の一部であると同時に発声器官としても働きます。喉頭蓋は、食物が気管に入るのを防いでいます。

 

気管および気管支

気管は咽頭から続き、左右の気管支に分かれる(第6頸椎に始まり、第4〜5胸椎)までの10〜12cmの細長い管です(図1)。約20個の馬蹄形の軟骨によって形成されています。気管後面は軟骨がなく、輪状靱帯と気管筋(平滑筋)によって食道と接しています(図2)。気管内面は線毛と線毛上皮細胞で構成され、粘液を分泌する気管腺が無数に備わっています(図3)。空気と一緒に入り込んでくるホコリなどのゴミはの粘液に吸い取られます。気管や気管支の壁にある線毛の動きによって咽頭へ送り出され、痰となって吐き出されます。

 

図2気管の断面

気管の断面

 

図3気道粘膜の構造

気道粘膜の構造

 

気管支は肺門より肺に入り、約25回分岐を続けて肺胞に至ります。気管が左右の主気管支に分かれる部分を気管分岐部といい、分岐角度は、右(25°)に比べて、左(45°)と傾斜が急になっており、気管支の長さは右気管支が約3cmに対して、左気管支は4〜5cmです。また右気管支は左気管支に比べて、太くなっています。

 

気管の気管支の壁は、粘液上皮、平滑筋、軟骨、外膜の4層構造で、軟骨は終末気管支以降は消失します。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』 (監修)山田 幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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