腹膜|からだずかん【39】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は3章『消化器系』より、「腹膜」について解説します。

 

著:角野ふち
 

腹膜<Peritoneum>

横膜隔(おうかくまく)から下部分の空間を腹腔(ふくくう)といい、そのまわりは腹壁(ふくへき)で囲まれています。

 

腹膜(ふくまく)は、この腹壁の内側を覆っている漿膜(しょうまく)をさします。

 

血管などが出入りする周りで折り返していて、連続してつながったつくりをしています。

 

胸腔と腹腔を包む胸膜・腹膜の構造と、臓器の分類(腹膜内、半腹膜内、後腹膜臓器)をまとめた図解です。腹膜の総面積が畳約1畳分(約1.7平方メートル)あることや、胃や小腸は腹膜に包まれ、腎臓や膵臓は腹膜の後ろ(背中側)に位置するといった位置関係が、人体断面図と共に示されています。

 

腹膜内臓器<よくうごくことができる!>

腹膜は、や腸など腹部に位置する臓器を包むつくりをしています。

その外側を “壁側腹膜” といい、内側を “臓側腹膜” といいます。

 

このあいだをつなぐように連絡している膜を間膜(かんまく)といい、腹膜が合わさったつくりをしています。

 

腹膜内臓器は、この間膜をもち腹膜内におさまっている臓器をさします。

 

胃と腸を包む腹膜の特殊な形態である「網(もう)」と「腸間膜」の解説図です。胃をエプロンのように覆う大網・小網の構造や、横行結腸・空腸・回腸などが腸間膜によって後腹壁とつながり、その間を血管や神経が通る仕組みが模式的に描かれています。

 

後腹膜臓器

壁側腹膜より背中側に位置する臓器をさします。

 

腹膜に包まれていない臓器のため、間膜をもちません。

 

後腹膜臓器を中心に、腹部臓器の配置を背面から見たような視点で描いた解剖図です。腹膜の後ろ側に位置する代表的な臓器として、左右の腎臓と副腎、膵臓、十二指腸、尿管が示されています。また、肝臓や上行・下行結腸が「半腹膜内臓器」であることも補足されています。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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